紙書籍と電子書籍の競争が続いているが、後者は日を追うごとにそのリードを広げようとしているようだ。しかし、紙書籍にあって、電子書籍にひどく欠けているところもある。例えば、好みの著者に会って、買ったばかりの書籍にサインをしてもらう機会のようなことだ。そのイベント、その瞬間、そしてもちろん著者本人のサインが書籍を特別なコレクションにする。
電子書籍が急速に普及する中、どうすればこの本に著者のサインをもらえるだろうか。Amazon.comが発表したKindlegraphは、ある程度この答えとなるかもしれない。Kindlegraphは少なくとも著者のサインをもらえるが、好みの著者にはじめて会うときの興奮とふわふわとした感覚に欠けるなど、妥協が必要な部分もある。少なくとも、著者と会話したり、質問したり、著者が本を読み上げるのを聞いたりする機会はまだ電子書籍にはうまく実装されていない。
Kindlegraphにはそれでも利点があるが、海外のバイヤーはそれでもサインをもらおうとするだろう。著者は、イベントに出席する時間を省けるし、恐らく、自分の家やオフィスからより多くのサインをすることができる。
話をKindlegraphの仕組みに戻すと、読者は自分のTwitterアカウントにログインし、著者にサインをもらいたい電子書籍を選択する。著者あるいは出版社側も同じく電子書籍を選択する。著者がリクエストを受け取ると、Docusign APIを利用して実際にサインする。著者のサインはその後、別ファイルとして読者のKindle電子書籍リーダーに戻される。
より詳しい情報が必要であれば、何はともあれAmazonのKindlegraphサイトへ行ってみよう。
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