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楽天、電子書籍ビジネスのウルトラC――カナダのKoboを買収へ
これはビッグニュースだ。楽天はカナダに拠点を置く電子書籍市場の雄、Koboを約236億円で買収することが明らかになった。
これはビッグニュースだ。11月8日、楽天がカナダに拠点を置く電子書籍市場の雄、Koboを3億1500万ドル(約236億円)で買収することが明らかになった。Kindleより使い勝手が良いと評される電子書籍リーダーを数多く手掛け、電子書籍配信プラットフォームも有するKoboの買収で、楽天の電子書籍ビジネスが国際的なものに変化しようとしている。
2009年創業のKoboは、電子書籍販売サイト「Kobobooks.com」などを運営するほか、電子書籍リーダー端末の「Kobo Touch」、AmazonのKindle Fireに対抗するタブレット「Kobo Vox」などのハードウェアも販売している。2011年6月には、米書店チェーン第2位で、7月に会社の精算に踏み切ったBorders Groupの電子書籍販売業務を引き継いでいた。
同社は、電子書籍版権を世界レベルで獲得する手法で、取り扱いタイトル数を伸ばすのが特徴で、英語圏といえる欧州との相性もよく、実際に欧州での展開にも積極的だ。また、自ら出版部門を立ち上げコンテンツの拡充にも努めている。
Koboは日本でのなじみは薄いが、世界的にも有数のプレイヤーである。今回の買収により、楽天はRabooとして展開している電子書籍ビジネスの国際展開を加速できるほか、魅力的な端末を自ら有することになる。これは非常にエキサイティングな買収だ。
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