手書き入力サポート、Kindle Touchで実現
手書き入力認識――さして珍しい技術でもないが、電子書籍リーダーではあまり採用例がなかった。そんな中、Puzzazzという企業がKindle Touchに手書き入力認識機能を授けるTouchWriteと名づけられた新技術を開発した。
AmazonのKindle Touchは99ドルちょうどという手ごろな価格で買える最高の電子書籍リーダーの1つだ。言うまでもなく、手ごろな値段だからといって、E Inkディスプレイと賞賛すべきバッテリーライフを備え、タッチ入力を誇る電子書籍読書デバイスとしてのKindle Touchのコア機能は何ら損なわれるものではない。
全体として、Kindle Touchは最高の電子読書デバイスだが、シアトルを拠点とするのPuzzazzというスタートアップ企業は、Kindle Touchを単に電子書籍を読む以外にもっと楽しい用途に利用できるのではないかという考えを抱いた。
ゲーム開発企業であるPuzzazzは、Kindle Touchに手書き入力認識機能を授けるTouchWriteと名づけられた新技術を開発した。画面上の仮想キーボードでの入力に頼らずともスクリーン上で指による手描きでテキストや数字を入力できるということだ。例えば、Kindle上で指先で数独を遊ぶことができる。
さて、手書き入力技術はタブレットデバイスでは目新しいものではなく、似たような技術に出くわすのは初めてではないが、電子書籍リーダーでは確かに初だ。Kindle Touchは手書き認識技術を採用する初の電子書籍リーダーであり、一方Sudoku Unbound Volume 3はその技術に基づく初のゲームだ。この電子書籍には100の数独パズルが収録されておりAmazonのストアから2.99ドルで購入できる。このゲームはKindle 4にも対応するが、手書き認識機能を有効利用できるのはKindle Touchのみとなっている。
Puzzazzの創設者でありCTOのロイ・レバン氏は「われわれがここで行なっていることは書籍の未来だと思っています」と述べたが、Puzzazzがその技術を次世代のKindle Touchでの利用に向けてライセンスするかどうかには触れなかった。
インタラクティブ電子書籍は電子書籍の未来であり、Puzzazzの新たな手書き入力認識技術はこれに関してすでにスタートを切っている。その点で将来ストアにどのような書籍が並ぶか興味深い。
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