Marvel、comiXologyと電子コミックの各号配信で契約
MarvelはComiXologyと、DC ComicsはAmazonと連携を深めている様子が見て取れる米国のコミックマーケットの最新動向。
Marvel ComicsはiOSとAndroid向けの公式アプリでここ数年、復活を果たしてきている。これらのアプリはcomiXologyが管理しており、両社はこの提携関係で大きな恩恵を享受している。そして5月上旬、両社は実書店向けにcomiXology's Digital Storefronts経由で1号ずつ電子コンテンツが入手可能になる契約を締結した。
comiXologyが管理するMarvel Comicsアプリは2010年のリリース以来、App StoreとGoogle Playでトップの売り上げを誇るアプリの1つだ。2012年になってMarvelは印刷版の刊行と同時に電子版を提供し始めた。電子版を無料で入手するために印刷版を買う人向けのインセンティブさえ提供しているほどだ。
MarvelのファンはiOSやKindle Fireを含めたAndroid向けに提供されているMarvelアプリ経由だけでなく、comiXologyが提供しているWebベースのMarvel Comics Shopでも継続して1号ずつ電子コミックにアクセスできるようになっている。
今回の契約の軸は、MavelとComixologyにとって強化された配信方法にある。Marvelの公式アプリをダウンロードすると、ユーザーはcomiXologyアカウントに登録する必要がある。これによりユーザーが購入したコミックがどのプラットフォームでも同期され、comiXologyの公式アプリからでもそれにアクセスできる。Marvelのコミックを購入したければ、Marvel専用アプリさえ必要なく、comiXologyのアプリがあればよい。
「業界リーダーとしてMarvelは電子的革新を通じて成長し続けるコミックマーケットに寄与し続けてきました。そしてcomiXologyとの既存提携関係を強化することで引き続きそれに寄与します」とMarvel Digital Mediaの社長、ピーター・フィリップス氏は説明する。「この契約はAvengers、X-Men、Spider-ManといったMarvelのキャラクター全体の既存および将来のファン層にとって大きなメリットになります」。
関連記事
- 出版と拡張現実:X-Men VS. The AvengersのiPad向けAR(拡張現実)レビュー
Marvel Comicsが「X-Men VS. Avengers」で試行している紙の本にAR(拡張現実)を取り入れるという取り組みがどのようなものか紹介しよう。今後が楽しみな動きだ。 - コミックに命を:Marvel、紙のコミックで拡張現実への取り組みを開始
アメコミの雄Marvel Comicsは、“コミックの革命”計画「Marvel ReEvolution」を遂行すべく、紙のコミックに拡張現実を取り入れ、コミックに命を吹き込もうとしている。 - Marvel、印刷版と同日に電子版コミックを販売開始
米国の漫画出版社としてDC Comicsと双璧を成すMarvel Comicsが紙と電子の同時発売にいよいよ着手することになる。ゆっくりと地ならしを進めてきたこともあり、小売業者も好意的のようだ。 - 米Amazon、電子コミックストアを立ち上げ
Amazon.comは自社のサイト上にDC Comics専門のセクションを立ち上げようとしている。フルカラー表示が可能なKindle Fireの投入により、電子コミックやグラフィックノベルの領域が大きく動き始めている。
関連リンク
Copyright© 2015 Good E-Reader. All rights reserved.
(翻訳責任について)
この記事はGood E-Readerとの合意の下でアイティメディアが翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。記事内容に関するお問い合わせは、アイティメディアまでお願いいたします。