講談社の“電子で復刊”企画、リクエスト募集の結果は?
入手が困難な作品をユーザーのリクエストで電子書籍化しようという講談社の「復☆電書」プロジェクト。このほどリクエストの受け付けが終了し、集計結果が発表された。投票の多かった作品は果たして。
絶版などで入手困難な書籍をリクエストに応じて電子書籍で復刊する――こんな講談社のプロジェクト「復☆電書」が進行している。講談社の作品を対象に、TwitterとFacebookを使って読者からの復刊リクエストを受け付け、人気の高い作品から電子書籍化の交渉をはじめるというものだ。5月10日にリクエストの受け付けを開始し、31日に受け付けを終了。3週間で合計991件(Twitter832件、Facebook159件)のリクエストがあったという。
同社は現在、復☆電書のWebページでリクエストのあった作品を公開中。合計414点のリクエスト作品のうち、海外翻訳作品、コミック、雑誌を除いた作品が復刊交渉の対象となる。交渉対象の作品の中で最もリクエストが多かったのは、ライトノベル作品「運命のタロット」(著:皆川ゆか、画:乱魔猫吉)だった。「運タロ」の愛称でも親しまれた全11巻の長編シリーズで、リクエストの第2位には同作の続編「真・運命のタロット」も入っている。
このほか、投票数が10以上の作品として、「ビートルズ海賊版事典」「雪の降らない街」「ドラゴンフライの空」などの作品がリクエストされている。
ちなみに、サイトでは復刊の交渉対象にはならない各種作品の投票結果も公開されていて面白い。海外翻訳作品では、「ダルタニャン物語」(著:アレクサンドル・デュマ・ペール、訳:鈴木力衛)に最も人気が集まった。コミックでは、「のらくろ」(田川水泡)のリクエストが頭ひとつ抜けて多かった。
今後講談社は、復刊対象作品のうち上位数点を電子書籍で復刊する考え。7月9日にサイト上で結果を発表する。復刊に至るまでの過程も可能な範囲で公開し、読者と「電子書籍ができる喜びを共有」していくという。
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