ZinioはWeb上で最大の電子ニューススタンドの1つで、Android、iOS、Blackberryなど幅広いプラットフォーム向けに電子雑誌サービスを提供している。しかし、そんな同社はAppleのNewsstandやBarnes & Noble、Amazonの競合サービスに危機感を抱いている。そして、Fortune Magazineは先日、Zinioが売却されるかもしれないと報じた。
サンフランシスコを拠点とするZinioは売却プロセスの管理業務に投資銀行のMontgomery & Co.を起用した。ある情報筋によると同社は5000万ドルから1億ドルを売却額の目安にしているという。ただし、その金額で買収先が出現するかは不明だ。
Zinioはもともと、Apple iPadが登場したてのころは活発にビジネスを行なっていた。複数の社内情報筋によると、同社はiPadの発売前の数カ月間開発に集中し、Appleが同社をローンチパートナーとして口説いたという。その後数年を経て今に至るが、Zinioは引き続きApp Storeで最もダウンロードされるアプリの1つだ。
模倣は最も誠意ある追従だが、ビジネスで損失が出る場合はそれに当たらない。Zinioが電子雑誌の販売を開始したころ、ライバルはほとんどおらず、急速にビジネスを拡張することができた。しかし、AppleがiOSに自社のNewsstandをバンドルすると、Zinioの売上高は大きな影響を受けた。AmazonとBarnes & Nobleもそれぞれが提供するすべての電子書籍リーダーとタブレットにプリインストールする独自サービスをローンチした。
幅広いコンテンツと低価格によりZinioは引き続き最も人気のあるアプリではある。新しいiPadのRetinaディスプレイ向けに雑誌は最適化され、見た目は美しい。
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