「ハリー・ポッター」作者の最新作が世界同時発売 原書を読むオンライン読書会も:翻訳まで待ちきれない
「ハリー・ポッター」シリーズの著者、J.K.ローリングの最新作『The Casual Vacancy』が、9月27日世界同時発売。いち早く原書で読んでそれを共有しようというオンラインの読書会が講談社協賛の下展開されている。
世界中で4億5000万部の大ヒットとなった「ハリー・ポッター」シリーズの著者、J.K.ローリングの最新作『ザ・カジュアル・ベイカンシー(The Casual Vacancy)』が、9月27日、世界同時発売された。
ハリー・ポッターシリーズ完結から5年――前作とはまったく異なる、シリアスな大人向け小説になっているとされるThe Casual Vacancy。日本語版は講談社から12月1日に発売予定だが、世界的に話題のこの新作をいち早く“原書”で読み、それをオンライン読書会で共有しよう、という企画が進行している。英語の原書で読み解くという本来は孤独な作業を、オンラインで感想を共有したり、ときには質問しあったりすることで、より楽しく読み進めようとする面白い取り組みだ。
「The Casual Vacancy ソーシャル読書会」を手掛けるのは、読書コミュニティー「本が好き!」を運営するフライングラインで、同サイト上で参加者が原書を読み進めながら進捗状況や感想を共有できるサービスを用意した。すべての感想はサイト上で公開されるため、話題の小説の翻訳が出る前に、いち早くその評判や概要を知るチャンスでもある。公式Twitterアカウントや公式Facebookページをチェックすれば、手軽に参加者たちの読破状況をチェックできる。
この企画には講談社も協賛しており、参加者にはThe Casual Vacancyの原書が提供されるほか、日本語版が発売される12月1日までに原書を読了し、「本が好き!」上に書評を掲載した参加者には、もれなく日本語版の上・下巻が進呈されるという。現在は参加者の第2次募集を行っている。
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