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英国の紙書籍市場、電子書籍台頭による価格低下で2012年度の市場規模は4.6%ダウン
英国での2012年度紙書籍売上高が前年比4.6%減となった。電子書籍の台頭はみられるが、その価格圧力が紙書籍にも現れているようだ。
英BBCの報道によると、英国の書店業界における2012年度の紙書籍売上高が前年比で4.6%低下したことが、書店POSデータなどを集計している現地Nielsen Bookscanによって明らかにされたとのこと。
報道によると、英国の主要出版社の売り上げにおける電子書籍の占める割合は、13〜14%に急増しているが、その多くが1英ポンド以下で販売されているため、結果としてそれらによる価格圧力でリアル書店が苦境に陥っている模様。
なお、同報道では、関連話として『Fifty Shades of Grey』シリーズ第1作が、「Harry Potter」シリーズ第1作デビュー当時の売上記録を抜き、英国史上最も売れた作品となったことも明らかにしている。
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