スマートフォンで電子書籍を楽しむ「手のひら読書」が市場拡大の鍵――トレンド総研調査
トレンド総研が、スマートフォンで電子書籍を楽しむ「手のひら読書」の実態に関するトレンド予測リポートを発表した。
トレンド総研は9月12日、「電子書籍」をテーマにしたトレンド予測リポートを発表した。調査方法はインターネット経由で、調査期間は8月30日〜9月2日。
同社では、電子書籍端末がそれほど一般に浸透していない一方で、電子書籍市場が盛り上がりを見せている理由のひとつを「スマートフォンで電子書籍を楽しむ」層の増加と推測。これを「手のひら読書」と名付け、その実態について20〜30代のスマートフォンユーザー男女500名を対象に、「電子書籍」に関する意識・実態調査を行った。
まず、「スマートフォンを利用するようになってから、携帯電話の利用時間は増えましたか?」という問いには74%が「増えた」と回答。また、39%がスマートフォンで電子書籍を読んだことがあると答えている。読んだことがある電子書籍のジャンルは、「マンガ」(79%)、「文芸・小説」(29%)、「雑誌」(14%)、「ビジネス書」(10%)の順となった。スマートフォンを使って電子書籍を利用するシーンは「自宅でくつろいでいる時」(65%)がトップ。以下、「移動中」(47%)、「寝る前」(31%)と続いている。
スマートフォンを使って有料の電子書籍コンテンツを利用したことがあるかどうかの質問に対しては、スマートフォン向け電子書籍コンテンツ利用経験者のうち34%が「ある」と回答。興味のある内容であれば有料コンテンツの利用に抵抗を感じない(88%)、紙の書籍よりもリーズナブルであれば有料コンテンツの利用に抵抗がない(82%)という結果も出ている。
このように、電子書籍コンテンツへお金をかけることに高いハードルを感じていない一方、「電子書籍リーダーを持っていますか?」という質問に「持っている」と答えた人はわずか7%という結果に。持っていない人の中で「具体的な購入予定がある/購入を検討している」人は11%となった。電子書籍端末の購入を検討していない人に理由を聞いたところ、「スマートフォンで代替できるから」が41%でトップ、専用端末など「ハード」ではなく、コンテンツである「ソフト」にお金をかけている人が多い様子が伺える。
そのほか同リポートでは、世代・トレンド評論家の牛窪恵氏が語る「手のひら読書」を楽しむ人が増えている背景、ジャンル別注目サービスなども紹介している。
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