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繊細な水彩画が動く――アントニ・ガウディを描いた井上雄彦の『pepita』英語版:「動くとは誰も思っていない絵が」
スペインの建築家アントニ・ガウディを題材にした井上雄彦氏の『pepita』英語版が米国のiBooksで発売された。同電子書籍のトップ画面では、サイバーノイズの技術協力により、水彩絵の具で描かれた青年期のガウディが動く。
サイバーノイズは10月11日、井上雄彦氏の『pepita』英語版電子書籍出版において技術協力を行ったと発表した。
『pepita』はスペインの建築家アントニ・ガウディを題材にしたルポルタージュで現地での取材の様子を写真や映像、同氏のスケッチやイラストなどで綴った作品。表紙には青年期のガウディが描かれている。
同社は二次元(2D)のままキャラクターをモデル化し、立体的な動きを表現できる「Live2D」技術を開発。クリエイター独特のタッチそのままで思い通りの動きを付けられる。
今回Live2Dを使用したのは、水彩絵の具などを使って繊細なタッチで描かれた表紙画像。2Dでありながら、立体的な動きができるモデルを制作し、井上氏の指示のもと、アニメーション制作を行った。「アナログの、動くとは誰も思っていない絵が」(井上氏談)その作風を崩すことなく動く。
配信は米国で日本のマンガ・アニメコンテンツの出版を行うVIZ Media LLC社によって10月8日から米国のiBooksで開始されている。
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