ソニーとAmazon——両社は電子書籍リーダー端末の開発で比較的長い歴史を有している。ソニーは(海外では)2006年から、Amazonは2007年から端末を市場に送り出しているが、その延長線上にある両社の最新モデルが「PRS-T3」と「Kindle Paperwhite(2013年モデル)」である。
ソニーのPRS-T3は6インチ(1024×758ドット)の E ink Pearlディスプレイを搭載し、CPUはFreescaleの1GHz、RAMは512Mバイト、内蔵メモリは2Gバイトというスペック。内蔵メモリのうちユーザーが実際に利用できるのは約1.2Gバイトだが、microSDカードスロットが用意されているので、容量は拡張することができる。
ソニーは、市場での存在感を出すため、端末に多くの特徴を持たせている。操作系で言えば、タッチスクリーンと物理ボタンの両方を備えていることが挙げられるし、そのほかにもEvernoteとの連携、Overdriveアプリの搭載による電子書籍の貸し出し機能(これは海外モデルのみ)なども挙げられる。
読書体験という点では、ソニーの端末はPDFファイルの扱いもこれまで通り非常にスムーズなことを挙げておきたい。ソニーの電子書店「Reader Store」はここ1年、幾たびもの改修を経て、現在はiDreambooksと連携した書籍のレーティングシステムが構築されている(編注:日本のReader Storeでは独自の展開が図られている)。
一方、AmazonのKindle Paperwhite(2013)も前モデルと同様、6インチ(1024×768ドット)だが、ソニーとは異なりフロントライトを備えている。スペック的には、CPUが800MHzから1GHzになり、RAMは256Mバイト、 内蔵メモリは2Gバイト(編注:日本で販売されるモデルは4Gバイト)となっている。microSDカードスロットは伝統的に搭載されず、クラウドの活用でこれを代替している。
電子書店としての実績もさることながら、Amazonも端末に多くの特徴を持たせている。新モデルでは、単語帳機能の搭載や、単語やハイライトした文章をタップすればBing Translatorで簡易翻訳できるようにしている。作品内の文章を文例にできる単語帳機能は面白い機能だ。また、作品内の構成要素を可視化するX-Ray機能も(海外では)引き続き喧伝されている。
これらを踏まえ、動画では、両製品のGUIや、ストアからの購入を含めた読書体験について、そして、PDFのサイドロードなどを試してみた。
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