ACCESS、Readium SDK採用EPUBビューワの最新版をリリース:BOOK☆WALKERが採用第一号
Readium SDKをベースとしたEPUBビューワがACCESSから商用化。BOOK☆WALKERがまず採用を決め、年内に提供予定。
ACCESSは10月29日、アプリ版EPUBビューワの最新版「PUBLUS Reader v2.0」(旧名:NetFront BookReader EPUB Edition)の提供を開始した。
同ビューワは、EPUBビューワのリファレンス実装を開発することを目的に米IDPFが立ち上げ、その後法人化された非営利電子書籍規格ライセンス団体「Readium Foundation」の「Readium SDK」を新たに採用。Readium SDKをベースとしたEPUBビューワが商用化されるのは世界初。
PUBLUS Reader v2.0は、iOS上に標準実装されているWebKitエンジンをEPUBエンジンとして採用し、iBooksとの互換性を向上。エンジン部分のベースラインがAndroid環境と同じになったことで、これまで出版社にとって大きな負担となっていたEPUBコンテンツ制作における検証コストを大幅に低下させることが可能となるとしている。
PUBLUS Reader v2.0の採用第一号はブックウォーカーの運営する電子書店「BOOK☆WALKER」で、年内にアプリのバージョンアップで提供開始予定。BOOK☆WALKERでは現在、PUBLUS Reader v2.0の前バージョンに当たるものが導入されており、よりリッチなコンテンツの提供など将来的な拡張性を見据えているという。
ACCESSは、Readium Foundationに加盟している。同団体では、ブラウザ・プラグイン上で動作するEPUBビューワ「Readium Web」に加え、モバイルデバイスなども視野に入れたReadium SDKの開発を進めており、ACCESSは、このSDK技術の機能強化と販売に携わっている。
ACCESSは今後、Readium SDKのマルチプラットフォーム対応と協調し、PUBLUS Readerを、iOSに加えてAndroidやWindowsなど他プラットフォームにも順次対応させる考え。
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