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続きが出てない、でも読みたい――「Jコミで印刷できるってよ」β版登場
絶版となった漫画やライトノベルなどを電子書籍として配信しているJコミが、”この世に存在しないはずの単行本”を印刷して読者に届ける「Jコミで印刷できるってよ」システムβ版を開始する。
Jコミは11月3日、プリントオンデマンド(POD)「Jコミで印刷できるってよ」システムのβ版を提供開始した。期間は11月3日から11月30日。
同サービスは、さまざまな理由から単行本化されなかった、または単行本に掲載されていない話がある作品をPODで製本し、提供するというもの。Jコミサイト内で掲載された作品をボタン1つで「紙の書籍」として印刷し、約一週間で読者の下に届ける。表紙の紙質、製本方法などは選択可能。
選択する表紙の紙質などで価格は変化し、その価格の50%が著者への印税になる。残りは印刷代となり、Jコミの取り分はないという。価格例として、99ページの作品を最安コース(表紙加工なし・ホチキス綴じ)で注文した場合(印刷費270円、印税270円で合計540円)や同作品を「表紙マット加工・無線綴じ」で注文した場合(印刷費460円、印税460円で合計920円)などを挙げている。
Jコミではこれにより、読者は続きを合法的に手元に残しておけ、作者は収入を得られ、出版社も在庫していた1巻をさばけ、「win-win-win」になる可能性が高い、としている。
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