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給料はいりません、編集者たちが出来高制で働く「ハイブリッド出版社」が米国で台頭の兆し
候補リストから有望かつ報酬条件のいいものを選び、作家やベータ読者と一緒に編集作業に携わる形態。
米Forbes誌によると、大手出版社が苦境に立つ米国で、給与制ではなく完全出来高制で編集者を雇う「ハイブリッド出版社」が幾つか立ち上がり始めているという。
ハイブリッド出版社とは、フリーの在宅編集者たちが共同作業で個人作家の作品をプロ作品に仕上げるというもので、報酬は売上金のレベニューシェアのみ。編集者たちはタダ働きするわけにはいかないので、候補リストに上がった作品群の中から有望かつ報酬条件のいいものを選び、作家やベータ読者と一緒に編集作業に携わる。
記事によると代表的なのはBooktropeやEntangled Publishingで、すでに幾つかの作品をベストセラー入りさせることに成功しているとのこと。またBooktrobeはシリコンバレーのベンチャーキャピタルからの資金調達にも成功したという。
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