シャープ、ブラウザビューワを発表
HTML5ベースのブラウザビューワ。3月から「GALAPAGOS STORE」およびB2B向けに提供している「book-in-the-box」に順次提供を開始する。
シャープは1月31日、同社が提供する電子書籍ソリューションにHTML5ベースのブラウザビューワを追加、3月から同社の電子書店「GALAPAGOS STORE」およびB2B向けに提供している電子書籍配信ソリューション「book-in-the-box」に順次提供を開始する。
電子書籍をWebブラウザ上で読むことができる「ブラウザビューワ」は、電子書籍を手軽に読み始めることができる方法として2013年ごろから各電子書店でも採用の動きが進んでいる。
シャープのブラウザビューワは、HTML5対応ブラウザ(IE、Firefox、Safari、Chromeなど)で、EPUB3のほか、XMDF、OMF、PDF、JPEGを直接閲覧できる。辞書連携やマーカー機能は現時点で未実装だが、アプリビューワと同様の日本語レイアウト表示を実現したほか(同社によるとサーバサイドのレンダリングを行っているという)、次のページをあらかじめ処理する「先読み処理」も実装し、快適な動作を実現している。
直近のGALAPAGOS STOREのユーザー属性をみると、30〜40代が中心で、Androidスマートフォンからの利用が8割を占めている。これは、シャープがAndroidスマートフォンをリリースしていることによるものが大きいが、アプリの普及に依存しているともいえる。ブラウザビューワの提供によりこうしたハードルを下げ、ライトユーザーの利用も促進する考え。なお、現在はアプリで読ませている「試し読み」をブラウザ上で可能にしていく考えだ。
このブラウザビューワは、同社が2012年7月から提供を開始しているbook-in-the-boxでも今後提供予定。book-in-the-boxはタブレット/スマートフォン向けの電子書籍配信ソリューションで、GALAPAGOS STOREを含め24書店で採用されている。
同社では2014年、ブラウザビューワを皮切りにHTML5関連の技術をリリースしていく考えであるとデジタル情報家電事業本部モバイルソリューション事業部の松本融氏。ブラウザビューワについても、Readium Foundationが進める取り組み(Readium WebやReadium SDK)についても「様子をみているところ」(松本氏)だという。
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