業界ウオッチャーは『紙書籍は死んだ』とか『電子書籍の売り上げが落ち込んでいる』とかあり得ないニュースのヘッドラインを共有し続けている。しかし、Princeton Survey Research Associates Internationalが2014年1月はじめに行い、Pew Internetが公表した新たな調査によると、読書は成長傾向にあり、電子書籍の調子はよく、米国読者の多くは2013年少なくとも1冊紙書籍を読んだという。
Pewの調査結果に対するリポートによると「2013年に電子書籍を読んだ成年層の割合は2012年末の23%から28%に成長した。同時に米国人10人のうち、7人は紙書籍を読んでおり、2012年の若干の落ち込みから4%の成長となり、成年層の14%はオーディオブックを聴いた」という。興味深いことに、回答者の4%のみが紙書籍を完全に避けて電子書籍のみを読んでいると回答した。
少し失望するニュースとしては、2013年、米国人成年層の76%のみがフォーマットを問わず読書をしたが、その中で平均的な読者は少なくとも1年に12冊の書籍を消費している。成年層がどのように書籍を消費しているかという点で、業界ウオッチャーが悲惨な予測をしていた専用電子書籍リーダーも、デバイスの浸透はいまだ上昇している。
「成年層の42%ほどがタブレットを所有しており、9月の34%から上昇している。KindleやNOOKリーダーのような電子書籍読書デバイスを所有する成年層の割合は9月の24%からホリデー後の32%に上昇している。全体として、米国人の50%は専用ハンドヘルドデバイスを電子コンテンツを読書するために所有している。その割合は9月にそれらのデバイスのいずれかを所有していた成年層の43%から伸びている」。
このニュースは出版業界の誰もが当然として受け取るべきだが、あらゆるフォーマットでオーディエンスに確実にリーチできるように、従来の出版社と書籍を自主出版する著者を含む独立系出版社にとって必要なことを伝えているはずだ。
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