若者は自分たちを楽しませてくれる方法として、スマートフォンやタブレットなどにますます関心を持つようになっている。その割を食っているのは、読書を通して心を豊かにするための時間だといえそうだ。
米労働統計局が6月18日(現地時間)に発表したリポート「American Time Use Survey」は、子を持つ親にとって驚くべき内容だ。そこには、15〜19歳の若者は1日に4分しか読書をしないことが示されている。
リポートでは、若者の読書習慣を軽蔑的に扱っている。1日に4分という読書時間は文献をむさぼり読むのに十分な時間ではない。このペースでは、ある作品を読み終えるのに1年半ほど掛かることすらあるだろう。
ほかの世代をみると、20〜24歳は1日に約10分、25〜34歳は1日約8分読書している。このリポートの救いは、75歳以上の米国人は週末と休日には1日1時間以上読書に費やしているということだろう。この世代の貪欲な読書習慣は恐らく、読書が手軽で唯一の娯楽だった時代に育ったことに起因している。
リポートでは、電子書籍のほか、ゲームやアプリ、Webサイト、ネット上で見るテレビや映画など、多くの娯楽を提供する電子的なプラットフォームが子どもたちの時間と関心を奪っているとつづられている。
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