大日本印刷(DNP)は2月17日、同社が配信する電子透かし読み取りアプリ「QUEMA(キューマ:QUick and Easy Media Access) for Smartphone」に、音のデータに埋め込まれた電子透かしを読み取る機能と、データ発信機「Beacon」の電波を受信する機能を追加した。対応OSは、iOS 7.1以上、Android 2.2以上。
DNPは、音のデータに埋め込まれた電子透かしを読み取る機能を2014年に開発。東京・新宿の大型街頭ビジョンで同機能を採用した情報配信などを行ってきた。
音の電子透かしを読み取る機能が追加されたことにより、テレビやラジオ、デジタルサイネージ(電子掲示板)などで流す音源データに電子透かしのデータを埋め込んでおくことで、音を感知したスマートフォンに、コンテンツを配信することが可能に。さらに、Beaconの電波を感知する機能が追加されたことで、店舗などにBeaconを設置すれば、アプリをインストールしたスマートフォンにコンテンツを配信することもできる。
DNPは、企業が同アプリを活用することにより、多様な情報メディアを連動させたO2O施策が実現できるとともに、ユーザーが利用した情報メディアやコンテンツなどを分析することで、マーケティング施策の改善につなげることができるとしている。
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