紙の雑誌/ムックを店頭で購入すると、電子版も自動的に無料で手に入るというサービスは、紙の売り上げにどんな変化を与えるのか――TSUTAYAとBookLiveの業務提携により2014年12月にスタートした「Airbook」について、TSUTAYAが2月20日にその状況を明らかにした。
Airbookは、全国のTSUTAYA対象店舗で対象誌を購入する際にTカードを提示すると、その電子版が電子書店「BookLive!」で読めるようになるというもの。サービスを実際に試した記事はこちらから。現在の対象誌は『MEN'S NON-NO』『Seventeen』『週刊東洋経済』『ダイヤモンドZAi』『CasaBRUTUS』『週刊サッカーダイジェスト』など20社53誌。
TSUTAYA BOOK NETWORKの調査によるサービス開始以降の売り上げ推移は、定期刊行されているもので、TSUTAYAでの売り上げが業界平均対比で102.5%に、JTBパブリッシングが不定期刊行している旅行ガイドブック『るるぶ』も前年の業界平均対比で110.5%といずれも売り上げを伸ばした。もともと紙の対象誌を購入することで電子版を入手できる仕組みのため、基本的には売り上げを伸ばしこそすれ下がる要因はないが、少なくともネガティブなインパクトはなさそうだ。
2月4日時点で727店舗が対象店舗となっているが、中でも、SHIBUYA TSUTAYA、TSUTAYA BOOK STORE 神谷町駅前店、TSUTAYA 大崎駅前店での利用率が高いようで、対象誌を購入する10人に1人がAirbookを利用しているという。この好調な進捗を記念したポイントキャンペーンも開催中。3月1日までにBookLive!会員となった人を対象に、もれなくTポイント39(サンキュー)ポイントをプレゼントしている。
また、3月中旬には『るるぶ』の対象誌を拡大予定。これまでの25タイトルから30タイトルに拡大する。また、今春には、新たなサービスとして電子特典の提供を開始予定。小説の「アナザーストーリー」やコミックの「描き下ろしイラスト」、写真集の「未収録写真」、料理本の「特別レシピ」といった電子特典を用意し、書籍と電子の楽しみ方を提供していくという。
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