産業革新機構(INCJ)は9月1日、保有する出版デジタル機構の株式の一部を、同機構に売却したことを明らかにした。INCJが売却した株式は、出版デジタル機構の発行済株式の39.4%に相当するとしている。
出版デジタル機構は、電子出版ビジネスのインフラ整備などを目的に講談社・集英社・小学館など国内の出版社数十社と、官民出資の投資ファンドであるINCJが共同出資する形で2012年4月に設立。総額150億円を上限とする産業革新機構の出資額も注目を集めた。
その後、2013年には電子書籍取次大手ビットウェイの全株式を取得、合併しており、電子書籍取次も手掛け売り上げを伸ばしている。
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