SCEMで高度なコラボレーションを実現する未来を語るKPMGコンサルティングのディレクター
| 【国内記事】 | 2001.07.05 |
7月5日,SAPのユーザーカンファレンス「SAPPHIRE 2001,TOKYO」のブレイクアウトセッションにKPMGコンサルティングでマネージング・ディレクターを務めるカルロス・アルバレンガ氏が登場し,米国のSCMトレンドを解説してくれた。
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| KPMGコンサルティングのマネージング・ディレクター,カルロス・アルバレンガ氏 |
アルバレンガ氏は講演の冒頭で,さまざまなドットコム企業がサプライチェーンに挑んだアイデアと勇気を称えた。近いビジネスモデルを持つ企業の成功と失敗を比較した同氏は,その失敗した理由にフォーカスするのではなく,アイデアに注目し,倒産した企業にも暖かい視線を投げかけた。
例えば,英国のスーパーマーケットチェーンであるテスコは,その店舗を倉庫として利用することで成功を収めた。一方,オンラインだけで生活用品を売ろうとしたウェブバーンは,倒産してしまった。ただ同氏は,そのサプライチェーンに挑む姿勢は素晴らしいものと評価した。
アルバレンガ氏によると,これらの企業が一時的にでも活躍できたのは,SCMソフトウェアが登場したためという。SCP(需給予測系のエンジン)やSCEM(サプライチェーンイベント管理)など,SCMは幅広いソリューションから構成されている。それぞれの分野を実現するソリューションを持つベンダーが並んだ表を背景に同氏は,「これらの企業は,10〜15年前には存在していなかった」と話す。
このようにSCMは,まだ若いソリューションだ。その中で同氏が最も注目するSCMの分野は,最も新しい分野であるSCEM。これは,サプライチェーンに可視性を与え,サプライチェーン上で発生するさまざまなトラブルをリアルタイムに把握するためのソリューションだ。
KPMGコンサルティングが強みを持つハイテク業界では,ほとんどの企業が製品の一部をアウトソースしている。そのサプライチェーンは何層にもおよんでおり,最上流に位置する企業は多くのコストを投下してシステムレベルでサプライヤーとのコラボレーションを実現しようとしている。アルバレンガ氏は,彼らのニーズに応えられるソリューションとしてSCEMに魅力を感じているようだ。
アルバレンガ氏は,「まだ初期段階にあるSCEMだが,5年前にはFAXしかなかった。現在,XMLベースの技術が発達したことで,ビトリアテクノロジーやウェブメソッズ,アデクサなどの新興企業が頑張ってソリューションを磨いている。それでも本格的なSCEMシステムの出現には,あと3〜5年かかるだろう」と予測した。
同氏によると,SCEMで単に可視性を提供するだけでなく,高度なSCPと結びついて,サプライチェーン上でトラブルが発生したときに,リアルタイムにその代替案をいくつか提示してくれるソリューションへと発展するという。
多階層のサプライヤーと接続し,サプライチェーンに可視性を与える。そしてサプライヤーから受け取った情報を自動的に関連ある部門に振り分けたり,必要があればサプライチェーンの末端まで飛ばす。こうしてB2Bのコラボレーションを実現する。これが,同氏の描く未来像だ。
「今コラボレーションと呼ばれているものは,将来SCEMが実現することになる」(同氏)
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[井津元由比古,ITmedia]

