Interview:「インフラの最適化が重要」とするコンコルドCEOブレイザー氏

【国内記事】2001.12.26

 日本市場への取り組みを本格的に開始したコンコルド・コミュニケーションズは,2002年2月には,ネットワークやシステム,アプリケーションの監視・管理ツール,「eHealth Suite 5.0」日本語版の投入を計画している。このたび来日した米コンコルドの会長兼CEO,ジャック・ブレイザー氏に,「eHealth」の特徴や今後の展開などについて聞いた。

ZDNet 今年はハイテク株の値下がりなどが騒がれましたが,コンコルドの業績はいかがですか?

ブレイザー 非常に好調です。株価も上昇しており,4月に比べて3倍の値を付けています。

 我々の戦略は,インフラストラクチャを最適化するための製品を提供することにあります。トランザクションを管理し,パフォーマンスを最適化することで,顧客の抱える問題を解決するのです。そのため,我々は1999年のエンパイア・テクノロジーズの買収などを通じて,製品の核となるテクノロジを強化してきました。

ZDNet 日本市場はどうでしょう?

ブレイザー こちらも好調です。今年の成長率は70%でしたが,来年はこれが100%になると予測しています。

ZDNet コンコルドの主力製品である「eHealth」は,どういった顧客に利用されているのですか?

ブレイザー 1つめは企業です。アプリケーションが利用できるか,レスポンスはどうかといったことを測定し,適切に動いているかを把握するために採用されています。この分野の顧客としては,コカコーラやGE,ソニーなどがあります。

 2つめは,テレコム,通信事業者といったコミュニケーション分野です。インフラを管理し,音声とデータ,双方のサービスを効率的に,しかも低コストで提供するために利用されています。付加価値の高い音声サービス,データサービスを提供するための必需品ともいえるでしょう。日本ですとNTT東日本/西日本やKDDIなどがカスタマーとなっています。

 3番目は,最近注目されつつあるマネージドサービスプロバイダーです。米国ではCSCやIBMグローバルサービセズといった企業がeHealthを利用し,顧客のシステム管理を行っています。

ZDNet 管理ツールといってもさまざまな製品が出ていますね。eHealthの強みはどこにあるのでしょうか?

ブレイザー まず,ネットワーク,アプリケーション,クライアントをはじめとするシステム,すべてにわたって完全に統合されたソリューションを提供していることが最大の特徴です。

 一口に「障害で落ちた」といっても,原因はさまざまです。ネットワークが重たくなっているのかもしれないし,設定ミスかもしれない。あるいは,ディスクに障害が発生しているのかもしれません。eHealthでは,障害のみならずアベイラビリティやパフォーマンス,すべてを監視し,管理するため,たとえば障害が発生しなくても,システムが重たくなったときにそれを把握し,対策を取ることができます。しかも,障害が発生するたびに警告を発するのではなく,クリティカルな障害が発生した場合に,1つに収斂させて警告を飛ばすため,管理者にとっても親切な作りになっています。

 繰り返しになりますが,我々はパフォーマンスやアベイラビリティを保証する,完全に1つに統合されたソリューションを提供しています。しかも,SAPやPeopleSoftなど顧客の利用しているアプリケーションに応じて,カスタマイズも容易です。

ブレイザー氏

ZDNet では,今後eHealthをどういった形に発展させ,どのような機能を加えていく計画ですか?

ブレイザー 次の四半期になると思いますが,eHealthのマイナーバージョンアップを行う予定です。

 ここで,分散されたクラスタや数百万単位の機器を監視・管理できるまでに拡張性を高める計画です。グローバルに展開し,非常に大規模なインフラを持つ企業でも,1カ所ですべての機器やネットワーク,アプリケーションを監視できるようにします。既に我々の顧客には,全世界で通信サービスを提供しているイクアントがありますが,同社の場合,世界80年で5万台に上るルータを,eHealthを用いて管理しています。

 もう1つは,どの機器やアプリケーションに問題の原因があるのか,その追求を容易に行えるようにすることです。いわば「犯人探し」のような機能ですね。これを,ユーザーフレンドリーな形で提供したいと考えています。

ZDNet 今後も企業にとって,システム管理・監視は重要なポイントになるのでしょうか?

ブレイザー 企業にとって重要なのは,ダウンタイムを最小化し,パフォーマンスを向上させ,コスト削減につなげることです。そのため我々は,より少ない人数で,またトレーニングをそれほど受けていない人でも簡単に使え,シンプルに管理が行えるツールを提供していきたいと思います。

 現在,企業は非常に激しいコスト競争の中にあります。5年前ならいざ知らず,今ではすべてのものがオンライン化されています。もしもそれがスローダウンするようなことがあれば,企業に与えるダメージは非常に大きいものになります。したがって,インフラすべてを最適化し,より効率的に動かしていくことが不可欠なのです。

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[聞き手:高橋睦美 ,ITmedia]