| エンタープライズ:ニュース | 2003/12/08 13:05:00 更新 |

カード会社における「CRM」「PRM」の取り組みについて
11月13日、14日の2日間、都内のホテルで開催されたエス・ピー・エス・エスの年次カンファレンス「SPSS OpenHouse 2003」。初日の事例セッションでクレディセゾンの磯部泰之氏が同社の取り組みについて語った。
11月13日、エス・ピー・エス・エスが都内のホテルで開催した年次カンファレンス「SPSS OpenHouse 2003」のにおいて、クレディセゾン、マーケティング部の磯部泰之氏が、同社のCRM/PRM(パートナー関係管理)への取り組みについて語った。
クレディセゾンは、言わずと知れた超大手クレジットカード会社。資本金は633億3703万円、創業は1951年だ。若い女性に強く、25歳〜35歳の女性では、日本の総人口の4分の1がセゾンカードの顧客という。VISA、MASTER、JCB、AMEXという4つのブランドを展開するカード会社は業界で唯一。最近では、さらに顧客層を拡大すべく、ワールドカップサッカーに合わせて4種類のカードをそろえれば1枚の絵になるようなクレジットカードを発行するなど、面白い試みも行っている。
磯部氏は、「クレディセゾンは、社長以下、ユニークなことが大好きな社風です」と話す。このユニークさをベースとし、積極的に顧客基盤を拡大しようとしている。
無料でも優れたサービスを提供するために
セゾンカードと言えば、年会費が無料というのが一番の差別化要素かもしれない。ただ、無料だからと言って、サービスもチープというわけではない。そう思われないように心を砕いているのが、磯部氏のチームだ。
クレディセゾンにとって、クレジットカードは持たれているだけではなく、使ってもらって始めて儲けが出る。カードを少しでも使ってもらいたいという願いが、同社の顧客戦略のベースとなるのだ。
その顧客戦略は、CRMとPRMの両面からなる。CRMとして、カードを使ってくれる顧客のうち、優良顧客の数を増やす。そして、加盟店の店舗の売上高を最大化したい。それがクレディセゾンの利益にも結びつくという考えだ。同社の場合は特に、セゾングループの中のクレジットカード会社として位置づけられているため、西武百貨店や西友といったグループ企業の売上と密に関わってくるのだろう。
そこで、クレディセゾンは、「顧客を深く理解し、その理解に基づいて顧客を評価し、それぞれの評価に応じたテストマーケティングを立案、実施、効果検証を行うことで、それぞれの顧客層に最適なマーケティングミックスを構築。収益の柱となる優良顧客の維持・拡大を図る」という基本理念を置いた。
そのために顧客の実情を理解するデータを集め、それを分析することで、ニーズを掘り起こしてゆく。さらに、単なるデータを知識・知恵へと高めるためのツールとして、Clementineを活用している。

「以前から主にキャッシングにおけるリスク分析のためにデータマイニングを活用してきましたが、これからはマーケティング分野でも積極的に活用したいと考えています」と磯部氏。
顧客の視点からとらえたビジネスモデルを構築し、リスクと利益を最適化することはもとより、加盟店や提携店舗のマーケティング活動もサポートする。さらに、クロスセル/アップセルも推進することで、顧客の生涯価値を最大化することが狙いだ。何より、セゾンカードは年会費無料。ほとんどの顧客は、使うか使わないかはさておくとすれば、一生持ち続けるものなのだ。
磯部氏は、「年会費無料を言い訳にしないサービスを提供したいのです」と意気込む。
顧客が持つさまざまな口座情報を一元管理できるWebサイトの提供や、細かく切り分けられて欲しいところだけを契約できる保険など、セゾンカードならではの試みはすでにスタートしている。こうした取り組みに顧客を巻き込んでいくためにも、データマイニングによる顧客分析は欠かせないようだ。
[ITmedia]
