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» 2004年08月05日 22時48分 公開

Red Hatに勝てるか? ノベル、Novell SUSE LINUX Enterprise Server 9を発表

ノベルは8月5日、基幹系業務向けのLinuxサーバOS「Novell SUSE LINUX Enterprise Server 9」を発表、同日から提供開始した。国内販売を拡大するため、パートナープログラムにも力を入れている。

[西尾泰三,ITmedia]

 ノベルは8月5日、基幹系業務向けのLinuxサーバOS「Novell SUSE LINUX Enterprise Server 9」(以下、SLES9)を発表、同日から提供開始した。

 同製品はエンタープライズ用途、特に基幹システムなどにも対応できる製品で、Linuxカーネル2.6系を採用していることで大幅な性能向上が見込めることになる。事実、SLSE9とIBM DB2 Universal Database Express Editionによる初のベンチマークテストでは、18,661tpmC($1.61/tpmC)という価格性能比の世界新記録を達成したことを合わせて発表している。

斉藤氏 マーケティング本部本部長の斉藤雅美氏。「Linuxworldではうち絡みの話(関連記事参照) があったりして、盛り上がっている中での発表となりました(笑い)」

 SLES9では、Linuxカーネル2.6系の採用のほかにもいくつか基幹業務向けの機能が実装されている。例えば、IBMとの共同開発による独自のクラス単位カーネルリソース管理であるCKRM(Class-based Kernel Resource Management)や2ノードハイアベイラビリティ・クラスタを統合管理ツール「YaST」で簡単に構築できる点などだ。そのほかにも、Enterprise Volume Management System(EVMS)によって、クラスタ環境でストレージリソースを共有するサーバの設定やメンテナンスが簡易化されている。ちなみにYaSTは、システム運用分野の管理インターフェース標準のCIM(Common Information Model)に対応し、大規模なITシステムのサポートを容易にするとともに、サードパーティの管理ツールとの連携が可能となっている。

デスクトップ画面 SLES9のデスクトップ画面

 また、OSDL(Open Source Developer Lab)による通信業界の標準規格「CGL(Carrier Grade Linux)2.0」や、データセンタの業界標準規格「DCL(Data Center Linux)」への準拠も進めているほか、セキュリティ面では、ISO標準のCommon Criteriaで定義される国際的セキュリティ基準、EAL(EvaluationAssurance Level)4+認定を申請中であるという。4+といえば商用UNIXにも引けをとらないセキュリティレベルとなる。

 なお、先日発表された「Novell ZENworks Linux Management」と連携することで、SLES9および各種Linuxディストリビューションのセキュリティアップデートと、ワークステーションおよびサーバ上のソフトウェアの自動集中管理も可能だ。

きめ細かいサポートとパートナー戦略を重視

 今回の発表の多くは、すでに発表された内容と大きく変わる部分はなく(関連記事参照)、その詳細が説明された格好だ。新鮮な部分としては、「Novell Premium Support」を日本でも正式にロールアウトしたことだ。Novell SUSE LINUXではUngrade ProtectionとPremium Supportをバンドルする方針を採っていない。このためユーザーは企業規模、ニーズに合わせたサポート内容を選択できる。

 例えば「Premium 100」というPremium Supportの一番安価(それでも70万円)なものでは、24時間365日の電話受付を行い、ファーストレスポンスタイムは4時間としている。これがPremium 5000 DSE(4500万円)であれば、レスポンスタイムは15分となり、かつ担当者がアサインされるなどい至れり尽くせりのサポートとなる。

 このほか、パートナー戦略の強化も進める。「Novell PartnerNet」では、「ソリューションパートナー」、「テクノロジーパートナー」、「コンサルティングパートナー」の3つのパートナーシップに分類している。このうちテクノロジーパートナーは、現段階で40社近いが、来年までに200社程度まで拡大する考えだ。競合であるRed Hatをサポートしているベンダーはことごとく交渉の対象となるようだ。

 同製品が対応するプラットフォームとしては、x86 Intel/AMD、AMD 64、Intel EM64T、Intel Itanium Processorファミリ、IBM pSeries、iSeries、zSeries、S/390など。Intel EM64TやPOWER5にいち早く対応している。また、サポートについては製品出荷から5年間サポートされ、リリース間隔も12〜18カ月というサイクルを予定している。

 また、販売方法はライセンス販売となり、1ライセンスで16CPUまでインストール可能(追加は8CPUごと)で、UMLなどはライセンスの対象とならない。また、zSeries版などは実CPUごとの課金となる。

 価格はオープンだが、x86向けのものが実売価格で11万前後となる見込み。サポートの部分の料金体系の絡みもあるので直接の比較は難しいが、Red Hat Enterprise Linuxに比肩しうる価格となっている。

 同製品の具体的な販売目標について斉藤氏は、「国内のLinux市場は07年には120億円規模になると予測されている。ノベルとしてはその半分のシェアを獲得する」と話している。

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