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» 2005年05月30日 23時20分 公開

スパマーの「移住」に苦しむ途上国――OECDレポート

経済協力開発機構(OECD)の調査レポートによると、スパムによる被害は、先進国でよりも発展途上国のほうがより深刻だという。

[ITmedia]

 スパムによる被害は、先進国でよりも発展途上国のほうが深刻であり、技術と法制度の両面から対策が必要である――経済協力開発機構(OECD)は5月26日、このような調査レポートを公表した。

 このレポートは、「発展途上国の人々は、スパムによって先進国の人々よりもより大きな影響を受けている」と指摘。たとえば、発展途上国では帯域当たりのコストが高いため、同じ量のスパムを受け取ったとしてもそれによる影響は大きく、帯域というリソースそのものも消費されてしまうという。

 また、ISP側が対応を行おうにも、十分な資金やスパム対策/メールシステム管理に当たる人的資源が得られないという問題がある。さらに、不正確なWhois情報によって対応が困難になっているほか、発展途上国のISPがスパムブラックリストへ掲載されることにより、インターネットへの接続が妨げられるという副作用も存在する。

 OECDはこうした技術的問題に加え、法制度の不備も問題を深刻化させているとした。多くの発展途上国ではスパムの取り締まりや消費者保護のための法律が整備されておらず、監視もゆるい。このため、「多くのスパマーが、リスクの大きな先進諸国から発展途上国へと『移住』を決断しているようだ」(OECDの報告書)。

 OECDはこういった傾向を踏まえ、スパムを取り締まるための法的枠組みの整備に加え、ISPによるフィルタリング技術の導入やスパム対策ポリシーの策定、インシデントレスポンス体制の構築を呼びかけている。合わせて、セキュリティやスパムといった問題についての、ユーザーに対する啓発活動も重要だとしている。

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