Special
» 2020年06月08日 10時00分 公開

デジタル化とDXは何が違うか、どんなシナリオがあるか:池澤あやかさんと聞く「DXの本質」と新しい価値の創り方

デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現が急務とされる日本企業。だがDXといわれたときに、それが単なるデジタル化であってはならない。「デジタル」「デジタライゼーション」とDXの違いや業界別のDX実践例を紹介する動画から、ダイジェストで見どころを紹介する。

[PR/ITmedia]
PR

 スタートアップ企業でIoT(モノのインターネット)サービスの開発に携わるソフトウェアエンジニアでもあるタレントの池澤 あやか氏。現在は、タレント活動の傍らで「スマートロック」製品のAPI開発に従事している。スマートフォンなどで入退室を制御でき、入退出情報を多様なシステムと連携できるスマートロックは従来の「鍵」の概念を変え、さまざまなサードパーティー製アプリケーションを介して便利な生活をデザインするための、今までにない新しいプロダクトだ。社会にイノベーションを起こすアイデアの一つといえる。

 今、企業にもこうした、今までにない新しいアイデアでイノベーションを起こす仕組みが求められているという。スマートロックアプリで生活が少し便利になることと、企業の事業運営にどんな関係があるのだろうか。

池澤 あやか氏 池澤 あやか氏

 本対談では池澤氏と富士通マーケティングの浦谷秀一氏の対話の中で、企業ITシステムのデジタルトランスフォーメーション(DX)の本質を身近な例を用いて分かりやすく解説する。この他、動画シリーズでは業界別のDXの実践アイデアと、その具体的な実現方法も6つの動画で紹介する。下記はその第1回、第2回の「ダイジェスト版」だ。

第1回、第2回のダイジェストはこちら

「デジタイゼーション」「デジタライゼーション」とDXの違いを理解できているか

 海外を中心に、DXを実現した事例は少なくない。IoTやモバイル機器などを活用した今までにないサービスの幾つかは既にわれわれの生活の一部になっている。だが、今までにないサービスを生み出せるのは、高度なテクノロジーを持つ限られた企業だけなのだろうか。

 浦谷氏は、「DXは特別な企業のものではない」と断言する。DXの先進企業と同じように今までにないサービスを生み出す方法があるというのだ。「何ができるかを探るには、まず攻めの投資を意識しなければならない」と浦谷氏は語る。攻めの投資とは、今後到来する「デジタル市場」の時代に対応する仕組みを創り出すことを意味する。データやクラウド、モバイル端末を生かしたキャッシュレス決済の仕掛けなどはまさしくデジタル市場のソリューションだ。動画では、浦谷氏が海外のDX事例からキャッシュレス以外の具体的なデジタル市場の革新的なサービスの事例も紹介する。

富士通マーケティング 浦谷秀一氏 富士通マーケティング 浦谷秀一氏

 「今ある業務の100を50にするような、既存の仕組みを改善する『守り投資』ではなく、100を0にして別の形に作り替えていくところにDXの意義はある」(浦谷氏)

 「いま世界で起こっているDXによる革新は、『写真を撮る』という行動の変化に例えて考えると理解しやすい」と浦谷氏は語る。

 過去、アナログな時代の写真はフィルムカメラや現像装置が必要なものだった。撮影した結果を見るには時間がかかり、人手を介して専用の設備や薬剤を使って現像する手間も必要だった。しかし、デジタルカメラの登場によって写真のデジタル化が実現する。アナログなものを、デジタルで置き換えることを「デジタイゼーション」と表現する。

 デジタルデータが生まれると、アナログ時代の行動のコピーではなくデジタル化に合わせた行動様式が生まれる。フィルム現像業者にプリントを依頼するのではなく、データのままシェアしたりSNSで公開したりといった、今までにない行動が生まれるのが「デジタライゼーション」だ。

 「DXはそのデジタライゼーションの先にあるもの。写真の例で考えると、SNSへの写真データの投稿という新しい行動が生まれた結果、SNSの仕組みを利用した広告サービスのような、今までなかったビジネスが生まれる。この先にはAI(人工知能)による画像解析や、それを生かした別のビジネス創出も想定できる。

写真3

既存の改善では実現できない「新しい価値」の生み方、具体化したシナリオを見る

 「100を0に変え、0から100を生み出すにはUX(ユーザー体験)の再定義がカギを握る」と浦谷氏は指摘する。そのためには、まずは企業内の情報をデジタル化してつなぎ、管理することから始めるべきだという。

 ヒト、モノ、カネを管理するERPシステムも、旧来のERPのスコープを超えて、実際の人の動きと原価の評価を精緻化したり、その評価をモノに還元したりといった、現実のビジネスと結び付いた正確な経営情報のデータを生かすことができない。

 「これができてようやく、AIや社外データとの連携といったDXの第一歩を踏み出せるのです。ただし社内データは企業活動の記録、過去のデータです。経営の関心は将来を予測することにありますから、社外データや予測情報を社内データと組み合わせていくことが重要なのです」(浦谷氏)

 本シリーズの動画では、実際にデータを生かし、DXを実現する各業界のアイデアを紹介している。例えば次の通りだ。

流通小売業界のDX:データから顧客ペルソナをシミュレーションする

 流通小売業界ではオムニチャネル施策が進むが、店舗情報やECサイトの購買情報だけではなく、例えば映像を使ったリアル店舗の導線分析やECサイトの行動分析を有機的に組み合わせて分析し、顧客ペルソナのシミュレーションを高度化する仕組みを検討できる。ECの顧客や系列店舗の顧客の情報も、データでつなぐことができれば、サービス品質を高める可能性がある。

卸売業界におけるDX:新たな「提案型ビジネス」の可能性

 卸売業界は、仕入れ原価は取引先が決める部分が多く、比較的「受け身」型のビジネスが当たり前とされてきた。だが卸売業者が自社データに加え、例えば国勢情報などの外部のオープンデータを組み合わせられれば、地域ごとの売れ筋を提案することも不可能ではなくなる。

専門店、アパレルにおけるDX:店舗経営の最適化とマーケティング

 複数の店舗を持つ専門店やアパレルでは、店舗単位の売り上げ状況の把握が重要だ。成長期は新規店舗の売り上げ動向を追うことに注力するが、経営が安定した状況では店舗単位の経営を高度化する施策が必要になる。品目と数量、単価の把握だけでなく、来店顧客数などを把握し、店舗単位でのきめ細かなマーケティング施策を実行できれば、新しい顧客接点の方法も個別に検討できるようになる。

 → 詳しくは特設サイトへ

    (外部サイトに移動します。視聴には登録が必要です〈無料〉)

新しい価値を生む仕組みは誰がどう作るか、どう考えていくか

 ではどうUXを変えられるだろうか。UX見直しのポイントは「企業内のデータ」にあると浦谷氏は語る。

写真4

 今、日本企業の多くが抱える古い業務システムの刷新が急がれている。DXを実現する上で、再利用性が低いデータを抱えたシステムや古いワークフローに則した効率の悪い業務プロセスが、企業内データの整備の足かせとなっているのだ。経済産業省が日本企業のDXの遅れに警鐘を鳴らす目的で発表した「DXレポート」で指摘された「2025年の崖」は、データを活用できない古いシステムのリスクを示すものだった。

 古い慣習にとらわれず新しい価値を生み出す取り組みには、オープンコラボレーションや共創、部門を横断したビジネス検討、機動的な意思決定の反映を前提とした現代的なITシステムが必要とされる。

第1回、第2回のダイジェストはこちら

データを見るのは誰か、どう考えるべきか

 オープンデータ、FinTech、SaaS(Software as a Service)連携など、データを生かすための外部環境は整ってきた。企業内のデータが整備でき、これらの外部データを活用できれば、今まで知り得なかったインサイトを発見し、データを前提とした新たなビジネスモデルを検討できるようになる。

 今、データの力を必要とするのは、データサイエンスの専門家がいる大企業ではなく、2025年の崖を前にジャンプアップを狙う企業だ。だがデータサイエンティストがいない企業はどうやってデータを扱っていけばよいだろうか。

 万人がデータサイエンティストではない前提に立って提供できるものがある、と浦谷氏は説明する。浦谷氏は富士通マーケティングが提供するERP「GLOVIA iZ 経営」の中で、データ整備はプロが担いながらも、分析についてはどんな企業でも理解できる手法を提案しているという。

 例えば商品別の売り上げ状況を把握しようとしたとき、短期的な需給のブレに左右されずに商品そのもののライフサイクルを把握するのは、数字の増減だけを追っていては把握できない。しかし品目単位で季節変動や突発的な需給のゆらぎにとらわれずに商品のトレンドを視覚で把握する方法があり、実装さえすれば状況を一目瞭然の状況にできるという。

 感覚や思い込みによる意思決定や、それに伴う機会損失や在庫リスクを削減する上で、誰でも理解できる視覚化の手法を利用することは、組織全体の目標や目的を統一するためにも意義のあることだといえる。以下の動画では、具体的な視覚化の手法などを詳しく解説する。

 → 詳しくは特設サイトへ

    (外部サイトに移動します。視聴には登録が必要です〈無料〉)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:株式会社富士通マーケティング
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2020年6月17日