“愛・MATE”でIT先端技術の実験──KDDIが愛・地球博で

» 2005年06月10日 15時20分 公開
[ITmedia]

 KDDIは7月8日から順次、同社が企画・開発したハイブリッド情報端末「愛・MATE」を使ったIT先端技術の実証実験を開始する。実験を行う場所は愛・地球博の会場内。京セラコミュニケーションシステム、慶應義塾大学SFC研究所、名古屋工業大学、スカイリー・ネットワークス、スゥープと共同で行う。

 愛・地球博向けに開発されたKDDIの「愛・MATE」。開発メーカーは富士通

 行われる実験は(1)マルチホップIPフォン実験(2)peer to peer型コミュニケーションモデルに関する実証実験(3)トレジャーハンティングの3つ。

 マルチホップIPフォン実験は、京セラコミュニケーションシステムと行うもので、7月11日の12時から開始。会場内にアドホックネットワークを形成し、1X WINと無線LANの異なるネットワーク間を行き来しても、VoIPアプリケーションが正常に管理され、音声品質を確保できることを実験で実証する。

 実験のイメージ図

 peer to peer型コミュニケーションモデルの実証実験は、慶應義塾大学の稲蔭正彦研究室および村井純研究室と共同で実施。無線によるアドホックコミュニケーションを通じて端末同士が周辺情報を交換し合うことで、自律・分散・協調的に構築される情報配信システム「Content Cruising System」を構築し、同システム上で「愛・MATE」の無線LANを使った4つの実験を行う。

 7月8日16時から「OTOTONARI」、7月10日12時から「モリゾー、キッコロを探せ!」7月11日16時から「野菜交換ゲーム」と「デリバリー写ラウンド〜デリ写ら〜」を実施する。

 トレジャーハンティングは7月13日12時から、古屋工業大学の岩田彰・松尾啓志研究室と実施。アドホックネットワークにの技術や情報セキュリティ関連の技術を生かしたアミューズメント性のあるゲームアプリケーションを開発し、約130台の「愛・MATE」を使った大規模なモバイルアドホックネットワーク上でのpeer to peer通信の実証実験を行う。

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