「No.1ゲームポータルを目指す」――ガンホーとジー・モードの新会社

» 2005年07月25日 21時42分 公開
[ITmedia]

 「ネットワークに接続するすべてのデバイスに進出したい」――ジー・モードの宮路武社長は、7月25日に開いたガンホー・オンライン・エンターテイメントとの提携会見でこう話した。両社は7月21日に業務・資本提携を発表。協力してユーザーを囲い込み、PCや携帯だけでなく、家庭用ゲーム機などさまざまなネット機器に進出する構えだ。

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 両社は合弁新会社を10月に設立。ガンホーが55%、ジー・モードが45%を出資する。ガンホーはジー・モードに出資し、筆頭株主になる予定だ。携帯電話向けゲームの本格展開を目指していたガンホーと、PC向けゲームへの進出を狙っていたジー・モードの思惑が一致したという。

 新会社では、PCと携帯電話向けにミニゲームを開発し、共同でライトユーザーを取り込むほか、ゲームポータルサイトを設立する計画。PCと携帯電話でシームレスにゲームを楽しめる環境を整える。

 ガンホーの森下一喜社長は「Webポータルは、検索主導のページビュー重視型から、滞在時間重視型に変わる」と予測。新設立するポータルでは、ゲームを中心にしたコミュニティーサービスなどを提供し、長時間滞在してもらえるサイトを目指す。

 PCゲームとモバイルゲームを連動させる計画。例えば、MMORPG「ラグナロクオンライン」なら、モバイル版で手に入れたアイテムやポイントを、PC版で利用できる仕組みにし、ユーザー1人あたりの利用単価を伸ばすといったアイデアが示された。

 有料ゲームコンテンツだけでなく、広告やリサーチ事業、ECなど多様なビジネスモデルを試す。森下社長は、ゲーム内に広告やECサイトの店舗を置くといったビジネスモデルを提案。「テーマパークに行くとついついいろいろと買ってしまうような感覚で、安心感を持って買い物してもらえるようなサービスにしたい」(森下社長)

 将来は、ネット対応家庭用ゲーム機や、テレビ、携帯型デバイスなど、ネットワークにつながる全ての機器にコンテンツを提供したいという。エンターテインメント企業との提携やM&Aでコンテンツの充実を図り「滞在時間ナンバーワンのメディアを目指したい」(森下社長)とした。

photo 左からガンホーの孫泰蔵会長、森下一喜社長、ジー・モードの宮路武社長、石原義彦副社長

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