無線LAN機能を強化したビジネスケータイ──「N902iL」

» 2006年10月13日 02時37分 公開
[ITmedia]

 NTTドコモは、法人向け端末「N900iL」の後継モデルとなる「N902iL」を2007年早春に発売する。携帯電話をオフィスの内線電話として利用するためのシステム「PASSAGE DUPLE」(2005年2月の記事参照)や、2006年11月1日のサービスインを予定している「ビジネスmoperaIPセントレックス」などに対応する企業通信システム端末として投入するもので、ドコモの法人営業部門およびパートナー企業を通じて販売する。

 IEEE802.11gへの対応により、最大54Mbpsの高速通信に対応。内蔵のフルブラウザで、PC向けのWebサイトや社内のイントラネットに快適にアクセスできる。IEEE802.11eにも対応し、同時通話数の拡大や通話品質の向上などの機能強化も図られた。VoIP機能についても、通話品質やハンドオーバー性能、内線子機として利用する際の操作性などが改善されている。

 ビジネス利用では必須となるセキュリティも強化。端末を紛失した際に、遠隔操作で各種機能をロックする「おまかせロック」、個人情報が含まれる電話帳やスケジュール、メールなどの機能を操作できないように設定する「オリジナルロック」、端末の操作が行われないまま一定時間が経過すると自動でボタン操作を利用不可にする「キー操作ロック」などのセキュリティ機能に対応した。

 おサイフケータイ機能にも対応し、入退室や勤怠管理、社内システムへのログイン機能といった用途にも活用できる。

ハードは「N902i」ベース、ソフトは「N902iS」ベース

 N902iLの外観はN902iをベースにデザインされている。実際ダイヤルキー周りなどはN902iそのものだ。ただ背面側はまったく異なる形状なので、閉じた状態では同じメーカーの端末であることすら分からないほどだ。ボディカラーはコスミックブラック1色のみとなっている。

PhotoPhotoPhoto 背面の8割ほどはメタリックな仕上げで、端末を閉じたりサイドキーを押したりすると、中央よりややヒンジ寄りに配置されている1インチモノクロSTN液晶の情報が浮かび上がる。右側面にプッシュトークボタンとminiSDメモリーカードスロット、左側面に平型イヤフォンコネクタと上下キーを用意する
PhotoPhotoPhoto ディスプレイ側の先端部に赤外線通信ポートとマクロ切替スイッチがあり、底面に電源/データポートを備える。FeliCaチップは裏面に搭載。ダイヤルキー周りはN902iのものを流用しているという
PhotoPhoto 無線LANとFOMAの電波状況は上部ピクトエリアの中央に表示される。このあたりの仕様はN900iLと変わっていない。メニューはN902iL独自のもので、フォーカスの当たっている項目がほかより大きく表示される。無線LAN関連のメニューが多いのはN902iLならではだ
PhotoPhotoPhotoPhoto 携帯電話のネットワークを使用せず、無線LANの回線を使ってWebサイトにアクセスできるのがユニークだ。イントラネットなどへの接続がスムーズに行える。コンパクトHTML用ブラウザのほか、フルブラウザも無線LAN経由でのアクセスをサポートしており、それぞれを必要に応じて切り替えられる
PhotoPhoto プレゼンス機能を使えば、インスタントメッセンジャーのようにあらかじめ登録しておいたメンバーの状態が簡単に確認できる。ステータスの変更は、ほんの数秒で他のクライアントに反映される
端末名 「N902iL」
サイズ 51×106×25.2ミリ
重さ 126グラム
メインディスプレイ 2.5インチ(345×240ピクセル)26万2144色表示の半透過型TFT
サブディスプレイ 1インチ(30×120ピクセル)モノクロSTN
外部メモリ miniSD(カードは別売)
アウトカメラ 130万画素νMaicovicon
インカメラ 11万画素CMOS
連続通話時間 FOMA:約160分、無線LANは未定
連続待ち受け時間 FOMA:約500時間、無線LANとデュアル時は未定
ボディカラー コスミックブラック
その他の機能 プッシュトーク、おサイフケータイ、PDFビューア、電話帳預かりサービス対応
無線LAN IEEE802.11b/g準拠、セキュリティ:WEP、IEEE802.1x、WPA(TKIP)、WPA2(AES)、QoS・省電力:WMM、WMM-PS(IEEE802.11e EDCA、u-APSD相当)、フルブラウザ、プレゼンス機能、インスタントメッセージ機能

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