ボーランドは7月6日、「Visual Studio .NET 2003」に対応したモデリングツール「Together Edition for Microsoft Visual Studio .NET 2.0」日本語版を発売した。Visual Studioの開発環境にプラグインとして導入できる。価格は1ユーザー2万5200円(税込み)と従来製品約4分の1に抑えて普及を狙う。
C♯に加え、Visual Basic .NETでも「LiveSourceテクノロジー」が利用可能になった。ソースコードとUMLモデル図がリアルタイムに同期するため、モデル図を変更するだけでコードも変更できるほか、既存のコードからモデル図を作るといったことも可能。「コード指向の開発と、モデル指向の開発を両立させられる」(営業本部マーケティング部の藤井等部長)。
C♯リファクタリング機能やデザインパターン機能、ワンクリックで仕様書を作成してくれるドキュメント生成機能なども備える。
.NET開発者増のきっかけに
同社の独自調査によると、現在.NETを使用、または使用を検討している開発者は去年の2倍に増えた。このうち設計ツール導入を検討している開発者は同3倍に増え、本格的なモデリングツールへのニーズが高まっているという。安価で簡便なモデリングツールを提供することで.NETへの移行とUML導入を促進する。
マイクロソフトも、新製品が.NET移行のキーとなると期待する。「2002年にはJava開発者の3分の1以下しかいなかった.NET開発者だが、今年に入ってJava開発者数を超えた。将来導入予定のプラットフォームとして.NETを挙げる人は32%で、Javaの23%よりも多い。新製品は、.NETの開発者増加に弾みをつけるだろう」(マイクロソフト執行役の鈴木協一郎デベロッパーマーケティング本部長)。
ボーランドは、ECサイトなどで販売キャンペーンを行うほか、マイクロソフトと共同でセミナーを行うなどして同製品の認知を高める。
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