サーバからケータイまで、2004年に築いた日立の基盤とは
企業競争力を高めることが必至。日立製作所は2004年、幾つかの基盤を着実に築いた。カンファレンス「HITACHI Open Middleware World 2004 Autumn」では、そのコンセプトが語られた。
24日、東京・青山ダイヤモンドホールで日立製作所主催のカンファレンス「HITACHI Open Middleware World 2004 Autumn」が行われた。
日立製作所は2004年、新たなサーバハードウェアプラットフォーム「BladeSymphony」を始め、ミドルウェア新版「Cosminexus V6.5」を発表、「BOXERBLOG」による企業内Blogへの取り組み、「センサーノード」や「ハンビットユビキタスエンターテインメント」設立など、エンタープライズからコンシューマまで幅広い展開をしてきた。
これらの動向には一貫したコンセプトがあり、それは同社の「uVALUE」や「Harmonious Computing」に基づいている。
HITACHI Open Middleware World 2004 Autumn基調講演につながる冒頭で、執行役専務 情報・通信グループ グループ長&CEOの古川一夫氏からは、それぞれの取り組みについてが語られた。
2004年、日立はユビキタス実現に向けた基盤作りをした
古川氏は、「ユビキタス社会には、個人の楽しむ要素がありふれていなければならない。価値観としてのサービス提供が必要であり、IT情勢にもつながる」と語り、価値の連鎖によって社会の活性化が期待できるという。
個の想像力が高まることでコミュニケーションが円滑となり、ライフスタイルが充実していくというのが日立が描くビジョンだ。
日立では、これらのライフスタイル、コミュニティ、ビジネスの価値連鎖を「uVALUE」コンセプトと呼ぶ。「具現化を行うためのレイヤーとしてプロセス、サービスプラットフォームがある」と古川氏。
そしてuVALUEを包括して支えるコンセプト「Harmonious Computing」についても触れ、その基幹基盤としての「BladeSymphony」、「Cosminexus V6.5」などについてを挙げた。既報のように、BladeSymphonyには日立グループ各社による製品統合がキーとなっており、「GEMPLANET」でも共通の動向となっている。日立グループが結集することで、企業競争力を高めようとしているのが明らかな展開だ。
そして、ユビキタス社会への取り組みを「いかに早い段階の反映ができるかが企業競争力のバロメーターになる。uVALUEは、ITを活用することでスタイルを革新、シナジー効果を進めていくもの」と古川氏。さらに、「現在では、客先といっしょになり価値創造することが重要となってきた」と語られた。
開催されたカンファレンス「HITACHI Open Middleware World 2004 Autumn」では、3つのトラックに分けられ、SOAとWebサービス、セキュリティ、ITLT(Information Technology Infrastructure library)がポイントとなった。
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