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「独立系ソフトウェアベンダー」を強力に支援するIBMの意図(2/5 ページ)

日本IBMは現在注力している独立系ソフトウェアベンダーの支援について紹介する。目指すのは、アプリケーションの部品化によるエコシステムの構築だ。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)

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 だが、実際には、複数の異なるアプリケーションを運用している場合などにおいて、アプリケーション間接続の問題によってパッケージ導入が難しいといったケースもある。そこで利用されるのが、アプリケーションサーバをはじめとしたミドルウェア製品だ。

 たとえば、IBMのWebSphere、DB2に最適化したパッケージ「Gakuen」を日本システム技術が提供している。Gakuenは、大学経営のために提供されているパッケージアプリケーションで、すでに260大学以上での導入実績がある。Webからの学生へのサービス向上や学校間での情報共有、企業、大学、各種機関などと学生をインターネットで結び、情報管理の効率化を実現しているという。ベストプラクティスとしての機能をすぐに導入できる点で、パッケージアプリケーションの利点が際立っている一例だ。

 これにも関連して、今回は、「パッケージアプリケーションを自社では持たないことを1999年に決めた」というIBMが現在、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)の支援に強力に乗り出していることを紹介する。DB2やWebSphereなどのIBMのミドルウェア上で、各ISVが提供するアプリケーションを稼動させることによって、ユーザー企業の情報システムの複雑性を隠蔽したり、変化に柔軟に対応できる環境を提供していくことが、IBMの基本的な戦略になっている。

ユーザーはビジネス価値で選ぶ

 日本IBMのソフトウェア事業部で執行役員を務める三浦浩氏は、「ユーザー企業がパッケージアプリケーションを選択するポイントは、ビジネス価値が得られるかどうかにある」と話す。ユーザーのこうした意識変化に対応して、IBMのISVに対する戦略も移り変わりを見せている。

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