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SOAのカギを握るBPEL新たな潮流(1/4 ページ)

今回は、SOAによるシステム構築でカギになるBPELについて紹介する。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)

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前回は、システム開発においてSOA(サービス指向アーキテクチャ)という新たな潮流が訪れていることを紹介した。

 今回は、4月下旬に確認された最新の情報を基に考察してみよう。残念ながら日本ではまだ本格的な業務改革を伴うSOA事例は皆無と言ってよい。では、米国を初めとする世界ではたくさん事例があるかというと、それも違う。世界でも本格的な取り組みは始まったばかりだ。しかし、着々と事例は増えているのも事実だ。

 ここで紹介したいのは、テレコム業界の中堅卸売り業者の例である。名前を公表してよい許可を得てないので会社名を出せないのが残念だが、いずれ事例として公表されるであろう。その最新の事例には、「エポックメイキング」なことがある。

BPELを活用した業務プロセス開発

 それは、おそらく世界で初と言える大規模なBPELによる業務プロセスの開発と実稼動開始である。BPELエンジンは、IBMのWebSphere Business Integration - Server Foundation(WBI-SF)5.1で動かしているが、特徴は、BPELで定義・開発されたビジネスプロセスの複雑さ、大きさである。

 3つの大きなビジネス・プロセスは、合計約900のActivityから構成される。Activityのそれぞれは、Webサービスの呼び出しや、変数の設定、発生イベントの取り込みなどであり、ループの内外で行われる。変数は200以上で、メッセージ型は100以上。

 そしてActivityは最大で20のネストの深さがあり、それによりWhile Loop、フロー、順序制御などを行っている。また、このBPELによる業務プロセスは、17の外部システムと対話型にリンクしている。このような大規模なBPELは、約40人で7カ月のコーディング・生成作業であったと報告された。

 もちろんBPELは手書きで作成されたわけでなく、ツール(WSAD-IE)で既存のサービスを組み合わせることで作られている。ツールの画面の一部を例として挙げる。この画面例では、ReceiveやAutoApproveなどがActivityと呼ばれる。


ツールで生成されたBPEL
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