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事例に見るSOA構築時の考慮点Pep BoysによるSOA導入(2/3 ページ)

IBM Software World 2005で、SOAに基づくシステムを構築する際に考慮すべき点について、日本IBMの蓮見氏が米国の自動車パーツ用品販売のPep Boysの事例をもとに解説した。

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 拡張性および統合性については、組織や部門を越えてアプリケーション・コンポーネントにアクセスできるようになるため、コアコンピタンスへの集中を促進する。センス&レスポンドについては、組み立てたプロセスに即して業務が処理されているかを監視し、警告を発することが可能になるため、マネジメント・サイクルの可視化を実現できる。

 Pep Boysの従来のIT環境は、本社ITセンターに各店舗が接続され、各店舗は店舗ごとに商品カタログや在庫あるいは顧客の情報、販売促進やPOSなどのアプリケーションを持つ。各店舗ではPOS端末やモバイル端末から、これらのアプリケーションを利用していた。

まずはアプリケーション統合

 そこでソリューションの方向性として、まず店舗内のアプリケーション、および、各店舗と本社ITセンター間のアプリケーションの統合が考えられた。店舗においては、店舗内の各アプリケーションを連携させ、またエンタープライズ・レベルにおいては店舗と本社ITセンター間のアプリケーション連携、さらに近隣の店舗間でのアプリケーション連携も行うことになった。

 アーキテクチャとしては、本来、店舗内とITセンター間の2層に分かれるインテグレーション層を1層に束ね、端末から各アプリケーションをサービスとして同格に扱えるようにする。このインテグレーション層の構築にSOAの考え方とアプローチを採用した。

 インテグレーション層に必要な機能としては、まず、サービスの位置透過性の確保がある。使い勝手の良いアプリケーションサービスを提供するには、サービスがどこに配置されているかを意識させないことが重要になる。

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