B2Bミドルウェアの新しい使命:SEをサポートするミドルウェア(6/6 ページ)
ebXMLとWebサービスなど、システム間連携に必要となる技術が担う今後の使命を考える。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)
B2Bミドルウェアはビジネスにかかわる情報を統合管理
このように、ビジネスにかかわるデータは、取引の発生から物流を経由して納品、決済にいたるまで一連のつながりを持っている。現場としては途中で切り離してみることができないデータなのだ。ということは、それを管理するミドルウェアもすべての取引の流れを管理できなくてはならない。
B2Bミドルウェアは、このようにEDIとEAIのすべての流れを統合的に管理できる機能を求められている。
最後に
ここまでB2Bミドルウェアに求められる要件を歴史的背景やこれからの流れを予測しながら書いてきた。本シリーズの締めとして、それに対してユーザーはどうすべきかを考えてみたい。
これまで書いたように、B2Bミドルウェアはかなり高度な機能までまかなえるようになってきた。はたして、ユーザーはそれらについて正しく理解して利用しているだろうか。たぶん、その場のニーズとそのときリリースされていたミドルウェアを選んで運用を始めたことと思われる。それはその時々の製品やユーザー環境により決められたことだから、当然正しい選択なのである。
しかし、これからはビジネス情報がどのように流れどのように活用すればビジネスを発展・効率化させることができるかを考えてミドルウェアを見つめていただきたい。きっと新しい使い方やより高度なシステムの姿が見えてくると思う。そして、B2Bミドルウェアを使いこなし、新しいビジネスを拓くことのできる人こそが次世代のユーザーなのではないだろうか。このシリーズがその一助となれば光栄である。
メッセージング:アプリケーションで発生するデータをメッセージ単位に交換する処理をいう。通常メッセージングはネットワークの両側にミドルウェアが介在し、アプリケーションはそのミドルウェアに向けてメッセージを渡す。ミドルウェアはそのメッセージを受け取り、発生の都度指定された相手先に向けて送信する。複数のメッセージをまとめてファイルとして送受信するファイル転送と、メッセージ単位で外部蓄積なしにメモリ間連携し同期をとりながら交換するトランザクション処理の中間的な処理。メッセージキューイングは、メッセージングのひとつのパターンとなる。
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藤野裕司
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