特集
エンタープライズアーキテクチャでは稼げない?:企業と官公庁におけるEA導入事情(5/6 ページ)
エンタープライズアーキテクチャはビジネスにならないとの声があるが、実情はどうなのか。(特集:顧客満足度ナンバーワンSEの条件)
民間企業では、いまひとつ停滞気味?
では、一方の民間企業ではどのような状況だろうか。
結論から言えば、ごく一部の企業を除きEAに対する取り組みはそれほど活発化していないのが実情だ。言い換えれば「EAの市場がまだ十分にない」ということだ。市場がなければ稼ぎようもない。
企業がEAに取り組むことに「躊躇」する理由として、クライアントの方々からよく出されるものとしては次の3点があげられる。
・ | EAに目新しさがない |
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・ | コストをかけてまで実施するメリットがない |
・ | EAで全社最適を導出できると思えない |
何が新しいのか?
全社最適のシステムとはどうあるべきか、その検討や評価はどのように進めていけばいいのかを常々検討されている方ほど、「何故(EAを)新しい考え方のように雑誌で紹介したり、ベンダーさんの営業担当者が(EAを)売り込んできたりするのかが不思議」「EAはいままでの全社最適の考え方に比べて、何か特に目新しい考え方や手法でもあるのだろうか」といったコメントを出される。
彼らはEAそのものを以前から知っていたということではなく、最近EAという存在と内容を知ったうえで、このようなコメントを出されてくる。
先にも述べたように、EAには目新しいものはほとんどなく、必要な手法や記法を網羅的にかつ重複なく整理しているという点こそが、評価される点だ。よってここで出されるコメントは的を射たものと言える。
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