日本SGI、分子動力学シミュレーション分野に進出
日本SGIは構造ゲノム科学を推進する分子動力学シミュレーション分野に進出を発表した。分子動力学シミュレーション専用チップを搭載した専用機を7月から提供開始する。
日本SGIは6月29日、リサーチ&サイエンス分野のソリューション・ビジネスを強化するため、構造ゲノム科学を推進する分子動力学シミュレーション分野に進出し、分子動力学シミュレーション専用機を7月1日より販売開始することを発表した。
今回提供を開始するシステムは、日本SGIのミッドレンジLinuxサーバ「SGIAltix350」または市販のLinux PCをホストコンピュータとしてパッケージ化し、理化学研究所が開発した分子動力学シミュレーション専用チップ「MDGRAPE-3」を搭載したもの。「MDGRAPE-3チップ」を2個搭載し330GFLOPSを実現するモデルと、同チップを24個搭載し4TFLOPSを実現する2種のモデルを提供する。
このMDGRAPEは東京大学が1989年から開発を続けている天文シミュレーション計算機の名称で、後に理化学研究所が同システムをベースにゲノム解析用専用システムとしてMDGRAPE-2を開発、2004年8月にMDGRAPE-3を開発している。
対応するソフトウェアとしては、Amber8やCHARMMが予定されている。
価格は、市販のLinuxベースのXeonマシンに1枚のMDGRAPE-3を1枚搭載したもので200万円から。料金にはエンジニアサポート料金も含まれる。
日本SGIは3月に100個のXeonプロセッサを使ったクラスタシステムを理化学研究所に3月末に納入している。理化学研究所は今後このシステムに「MDGRAPE-3チップ」を搭載し、500TFLOPSを実現する予定。
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