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第1回 ビジネスとITを結びつけるITILを深める サービスデリバリ編(2/2 ページ)

技術中心のアプローチから運用品質の改善/向上のアプローチへ。ビジネスがどのようなITサービスを要求するか、に焦点を当てた「サービスデリバリ」。6回にわたってそのプロセスを紹介していく。

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 また、Mosaicの登場以降、インターネットのビジネスへの侵食が加速度を増してきたことも、運用の品質が問われるようになってきた原因といえる。TCP/IPをベースとしたインターネットテクノロジーが技術の中心となり、基幹系システムにすらオープンソースソフトウェアを使い始めている。外部ネットワークと接続した無防備なオープンソースは、ハッカーやクラッカーの格好の対象となることは誰もが想像していたが、その発生の可能性の高さとビジネスへのインパクトは想像の域を超えていたかもしれない。

 運用管理者は、日々リリースされるセキュリティパッチを適用しなければならず、オープン化され複数のメーカーのソフトウェアが混在するシステムや、瑕疵責任の存在しないオープンソースソフトウェアが組み合わされたシステムは、パッチ適用後に頻発するアプリケーション不具合に頭を悩まされる。

 これらの状況により、システム運用は従来のルーチンワークという考えから、より高度な技術と堅牢なプロセスが要求され、同時にITが事業に対する要求にいかに対応していくかがITサービスマネジメントにおいて最も重要なファクターと位置付けられたのである。

 ITサービスマネジメントのデファクトスタンダードとなりつつあるITILは、大きく「サービスサポート」と「サービスデリバリ」の2要素により構成されている。本連載では、事業がどのようなITサービスを要求するかに焦点を当てている「サービスデリバリ」を中心に解説していく。

 サービスデリバリは次の5つのプロセスで構成されている。

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 これらはベストプラクティスとして具体的に詳細化されたプロセスであり、相互に密接に関連して構成されている点が大きな特徴となってくる。次回からは、このプロセスに沿って説明していきたい。

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