OpenOffice.org Impressでプレゼンテーションに味付けを(2/2 ページ)
箇条書きや、長ったらしい段落や、テンプレートを使って作成されたプレゼンテーションに魂なんかこもっていない。でも、OpenOffice.org Impressを使えばそれを可能にできるかもしれない。
箇条書きをやめるとなると、話題を転換するのに何かほかのものが必要になる。XYZストリーミングビデオ機能の変更点について5分話せるなら、あと4枚の画像、もしくはセグメントがあれば、30分のプレゼンテーションができるだろう。スライドを切り替えれば、自然に話題も切り替えられる。
自動切り替え(事前に設定した時間が経つと次のスライドに移る)を使えば、プレゼンテーションの進行時間を把握できる。手動切り替え(マウスをクリックすると次のスライドに移る)では、プレゼンテーションの進行時間を柔軟に調整できる。
スライドの切り替えは、もっと凝ったものにすることも可能だ。現在のスライドから次のスライドにフェードさせたり、格子状に転換させたりと、さまざまなスライド切り替え効果が用意されている。これらの効果は、図2のように[Task]ペインで設定できる。自動モードの設定もここで行う。
メインツールバーの[View]タブにある[Task Pane]項目を使って、このペインの表示非表示を切り替えることができる。
オブジェクトアニメーションで躍動感を出す
話題への関心を高めるために、オブジェクトに動きを付けてみよう。たとえば、散水機の写真なら、青い四角形がひとつずつ飛び込んでくるようにすることができる。四角形が飛び込んでくるたびに、その散水機について話せるだろう。
XYZビデオサーバ機能のプレゼンテーションなら、新しいボタンの部分に青い四角形を飛び込ませれば、そのボタンについて説明できる。そのボタンの機能は何か、以前のボタンとどこが違うか、などだ。
オブジェクト(テキスト、図形、画像など)にアニメーション効果を追加するには、オブジェクトの上でマウスをクリックしてから、[Custom Animation]ペインで[Add]ボタンを押す。新しいウィンドウが開き、そこでアニメーション効果の種類を選択できる。効果を選択し、 [Play]ボタンを押すと、選択した効果でオブジェクトがどのように動くか確認できる。画像中のほかのオブジェクトに動きを付けるには、そのオブジェクトを選択して[Add]ボタンを選択する。画面全体のアニメーションを確認するには[Slide Show]ボタンを使用する。
アニメーション効果を効果的に使うには、事前の準備が大切だ。画像を見ながら話をする練習をして、どの要素を強調するといいかを確認しておく。その上で、話に合うようにオブジェクトの動きを決めよう。
主役はあなただ。アニメーションは、あなたの話を際立たせて注目を集めるために活用しよう。
テキストを目立たせる
文字を完全に排除するのもいい手だが、そこまでしなくてもよい。ただ、箇条書きはやめて、大見出しや2〜3語の強調項目など、ごく重要なことだけにテキストを使うのがいい。
Impressには優れたテキストツールがあり、フォント、色、配置を選択できる。基本となるテキストを追加するには、Impressのスライド編集メイン画面の左側にあるテキストボタンを使う。
Fontworksも便利なテキストツールで、図案化された3Dテキストを作成でき、要点や新しい話題のタイトルに使える。図3を見てみよう。きっとこれは興味深い(Interesting)ものに違いない、そうでなければわざわざ文字にしたりしないはずだ。そのようにこちらの意図が伝わる。
見出しやタイトルページには太字の大きな文字を使うとよい。小さい文字はスライドの注釈テキストに使う。四角形や円と同時にテキストも飛び込んでくるようにすることができる。
この"Interesting Sprinklers"という文字の表示位置は中央ではない。なにもかもスライドの中心にぴったり揃えるようなことは、どうかやめてほしい。テキストは控えめに、しかし効果的に使うのがよい。
ショーは続く
ここでは、プレゼンテーションに面白みを加える簡単なテクニックとツールを紹介した。これらのツールは、誰もが使っているテンプレートや紋切り型のスライドショーより、はるかに優れている。そして、プレゼンターがスライドではなく"ショー"を作り上げるのに役立つものだ。たとえ散水機についてであれ、気持ちをこめて話をすれば、箇条書きなどまったく必要ないだろう。
Rob Reilly――コンサルタント、執筆家、評論家。ビジネスや技術プロジェクトについて顧客に助言している。ハイエンド向けLinuxおよびビジネス関連の各種メディアに、Linux、パーソナルブランディング、パブリックスピーキング技術に関する記事を執筆。
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