ERP、SCM、CRMで実現する中堅企業の戦略的なIT活用:「次世代」中堅企業はITで利益を出す(1/3 ページ)
今回は「ITを戦略的に活用するとは結局どういうことなのか」を、3文字略語に少々うんざりしている人がいるのも承知の上で、ERP、SCM、CRMの観点から探ってみる。
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今回は「ITを戦略的に活用するとは結局どういうことなのか」を明確にする。ERP、SCM、CRM、最近ではSOA、SOX法(米国企業改革法)など、3文字略語を挙げだしたら切りがないし、多少うんざりなさっている向きもあるだろう。
それでもあえて、ここでは、中堅企業にとって戦略的なIT導入を考える上で必須となる3文字略語、ERP、SCM、CRMに注目していく。
最近10年ほどの中堅企業におけるIT導入傾向を見ていると、基本的にはインフラの整備や情報系ソリューションの利用は進んだものの、戦略的ソリューションといわれるものは、ほとんど導入されていない。
これは、中堅企業のIT化を考える上で最大の課題である。企業努力が足りないのか? はたまたベンダー、システムインテグレーターの提案力不足なのか? いずれにしても、この点を推し進めていくことを中堅企業におけるIT化の最大の課題とすべきだろう。
計画→調達→生産→販売→物流→保守/品質向上
まずは、戦略系ソリューションであるERP、SCM、CRMの相関関係を解説したい。ここでは中堅企業のスキルうんぬんはさておき、まず戦略系ソリューション導入に向けた基礎知識を確認する。
実は、これらのソリューションは相互に絡み合っており、正しく導入できれば、「計画→調達→生産→販売→物流→保守/品質向上」といったように、一連の業務サイクルを無駄なく効率的に形成することができる。
ポイントを端的に示せば次の3つだ。
- SCMによる工程管理の上でのコスト削減、在庫の減少
- ERPによる各生産拠点と本社・支社とのリアルタイムな情報共有、一元管理
- CRMによる効率的な営業、品質向上
ここで、一つ一つを検証してみよう。
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