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在庫管理はAccessでも十分できる――中堅企業IT化の道「次世代」中堅企業はITで利益を出す(4/4 ページ)

今回はITを活用して在庫を管理し、コストの削減を図るための考え方について触れたい。中堅企業ならば、初期は特別な在庫管理アプリケーションを導入せずとも、Accessを駆使することでも十分効果を発揮できる。

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自動化によるコスト削減

 在庫関連以外でも、IT活用によって、これまで人が行っていた作業をシステムで行うようことで省力化したり、自動化したりすることで、コスト削減が可能な領域がある。例えば、われわれの例では、人手で作成していたさまざまな請求書を、独自に開発した印刷システムを導入することで、ほぼ自動化にすることができた。システム開発には、1000万円弱掛かったが、事務担当者二人で行っていた作業をほぼゼロにすることができたので、約1年で導入コストを回収できた計算になる。

 このように人件費は非常に高いので、システム導入で業務を効率化、さらには削減できる可能性があれば、システムへの置き換えを早急に検討することをお勧めする。

 IT活用による効率化という観点で、もう一つヒントを出しておきたい。皆さんの会社では、外回りの営業担当者はどのような行動をとっているであろうか? 昼間は顧客を訪問しているが、朝と夕方は、特に作業がなくても、本社や営業所に立ち寄ることになっていないだろうか?

 前回書いたように、営業プロセスを管理することによって、会社への不要な立ち寄りをなくすことも可能になる。これだけで、営業担当者の時間を数時間節約することができるので、相当な効率化だ。ベテラン管理職の中には、ITによる営業プロセス管理を嫌がる人もいると思うが、CRMの観点からも効率化(コスト削減)の観点からも、非常に効果が期待できる領域なので、是非とも検討してもらいたい。

 これまでは、売り上げや利益の向上、コスト削減といった絞ったテーマごとにIT活用の可能性を探ってきた。次回は、業務アプリケーションやERPなどのシステムを導入するための一般的な留意点、有効活用のためのヒントを解説したい。

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