12番目のWordとOutlookに言いたいこと(3/4 ページ)
Word 12とOutlook 12は、まだβ版ながら素晴らしいと思う。もちろん単に素晴らしいだけではなく、文句を言いたいこともあるが。
Word 12について言えば、わたしが今、先週のWord 12やその他Office 12アプリケーションのリリースにまつわるちょっとした不満を書くのに使っている素晴らしいツールをMicrosoftは与えてくれた。
20年間Microsoft関係の記事を書いてきた中で、Office 12のβリリースほど対応がお粗末な製品リリースやβプログラムは見たことがない。
わたしの印象としては、Office 12チームがリリースに向けてどんなプレッシャーを受けていたのかは知らないが、彼らはβリリースに十分な時間をかけなかったように思う。
それに、Microsoftスタッフの間で会話が不足していたか、あるいはどの製品をβ版に含めるかという決定が非常に遅かったのではないかと強く感じた。
例えば、わたしは2週間前にFrontPage 12はないと聞かされた。だが、βテスターにはダウンロード提供されている。わたしはFrontPageユーザーなので、たいていの人よりもこのソフトの動向を気に掛けている。FrontPageは、Microsoftが「Expressions」と呼んでいる技術をベースにした製品に入れ換えられるとわたしは聞いた。
「FrontPage 12」をダウンロードすると、「SharePoint Designer」というものがロードされることが分かった。これは、わたしたちが知るFrontPageとVisual Studioを掛け合わせたもののように見える。これはたぶん、次世代Web開発パッケージのあるべき姿なのだろうが、FrontPageが複雑になり過ぎて開発者でない人が使えなくなってしまうのはイヤだ。
それから、β1はクライアントに関連しており、新しいOfficeサーバは2006年初めのβ2まで登場しないとわたしは信じ込まされた。だが、ほかに何がダウンロード提供されているかというと――そう、サーバだ。これらのサーバはまだ守秘義務契約でカバーされているかどうか分からないし、ともかく試してみることができなかった。だから少なくとも当面はこの話題は取り上げないでおくつもりだ。
11月14日に予定されていたβリリースが16日夜に遅れることは避けられなかった。Microsoftは一度延期の決定を下したら、用意が整う前にリリースするよりも、丸一週間延期した方が良かったのかもしれない。
オンラインβ配信のセットアップが――Microsoftが定期的にやっていることだが――想定していたよりも難しかったようだ。
しかし今回は、テスターはメディアの報道解禁予定の前にβ版を入手できた。彼らはブログや電子メールでβ版の話をし始め、そのために突然報道が解禁された。今度誰かがわたしにMicrosoftは順調だと言ったら、今回のエピソードを話してやろうと思う。
リリースの不手際でOffice 12の価値が落ちたかというと、そんなことはない。多くの企業は、アップグレードの決定をクライアントソフトよりもサーバソフトに基づいて下すと思う。今回使ってみたクライアントは素晴らしいが、重要な改善点は、まだ動いているところを見てもいない新しいOfficeサーバにあるのだ。
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