コンタクトセンターの重要性はさらに増す――Genesys
ジェネシスジャパンは、同社製品を活用する企業やシステムインテグレーターを対象にするユーザー交流会「第一回GCAP交流会」を開催した。
コンタクトセンター向けソフトウェアを提供するジェネシスジャパンは、同社製品を活用する企業やシステムインテグレーターを対象にするユーザー交流会「第一回GCAP交流会」を都内のホテルで開催した。
インターネット利用が進む中で、企業と顧客の接点としてますます重要度が増すとも言われるコンタクトセンターについて、市場やテクノロジーの展望が紹介され、ユーザー会員同士の情報交換なども行われた。
初来日という米Genesysのウェス・ハイデンCEOは、コンタクトセンターに関する市場動向について、「20%の企業が既にコンタクトセンターのIP化を実現した。現在IP化に着手しているコンタクトセンターの80%が2年以内にIP化を終えるだろう(同社2005年の調査)」と話し、コンタクセンターのIP化が最も大きなトピックであることを伝えた。
『エージェントのコール効率向上のための秘策』をテーマに講演を行ったイー・パートナーズの谷口修氏は冒頭で、「コンタクトセンターを見ると、その会社の悪いところが分かる」と説明、その重要性を強調した。
谷口氏は、コンタクトセンターの管理者側の悩みとして、「次々に新しいサービスが展開されるためエージェント教育が追いつかない」「退職するエージェントが多い」「品質を良くしたいが、評価や測定の方法が定まらない」などを挙げる。
一方で、エージェントの悩みとして、「暇でつまらない」「休みたいのに休めない」「忙し過ぎる」「システムが使いにいく」「顧客に怒られ、つらい思いをしている」などが挙げられた。
こうした中で、企業がコンタクトセンターの品質を上げるために同氏が掲げたプロセスは大きく分けて順に、「適正な素養を持つエージェントを採用する」「対応の姿勢、方法を教育する」「品質を評価する」「生産性、効率を評価する」「プロフェッショナルとしての自覚を持って職務を行う」となった。そして、それぞれの項目に関して、マネジメント要件とサポートシステム要件に分けて、具体的な方策の実施が考えられる。
例えば、4番目のエージェントの「生産性、効率を評価する」において、マネジメント要件は、達成度を公開する、能力開発手段を整備するなどが挙げられる一方で、サポートシステム要件としては、ダッシュボードの利用、KPIレポートなどのシステム的な解決策について提案されている。
この日は、第一回GCAP交流会として、同プログラムに参加するメリットや運営方法などについても紹介された。全世界レベルのプログラムであるGCAPの参加企業は300社。日本は当初12社が含まれている。入会することで、世界の先進顧客とのコネクション、先進事例の参照、実際の見学などのアレンジも行われる。
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