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内部統制とIT情報システムの関係丸山満彦の「内部統制」講座(1/4 ページ)

IT情報システムは、情報と伝達、統制活動の一部として重要である。財務報告目的の内部統制においても、IT情報システムは不可欠だ。

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 本パートでは、内部統制とIT情報システムの関係を整理する。なお、COSOでいう「information system」は情報を取り扱うシステム一般を指し、ITを利用しているか否かは問わない。一方ここでは、ITを利用した情報システムに限定したいため、一般の情報システムと区別する意味で、「IT情報システム」ということにする。

内部統制とIT情報システムの2つの関係

 IT情報システムは、内部統制の一部を構成する(図1)。まず、IT情報システムは内部統制の1つの要素である「情報と伝達」の一部を成す。企業の目標達成をより効果的に実現するために、IT情報システムは不可欠である。効果的な組織運営を行うには、必要な情報が必要なときに適宜提供されなければならない。また、その情報は信頼できるものである必要がある。質の高い情報、大量の情報を効率的に取り扱うためには、IT情報システムが不可欠だ。

図1
内部統制の要素としてのIT情報システム

 また、IT情報システムは、統制活動の一部としても重要である。とりわけこの部分は、財務報告目的の内部統制にとっては重要となるので、以降でもう少し詳細に説明する。

 なお、IT情報システムは、上記以外の内部統制の構成要素である「統制環境」「リスクの評価」「監視活動」にも関係するが、特に重要であるという意味で、「情報と伝達」と「統制活動」を挙げたということに留意していただきたい。

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