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2007年問題と日本版SOXの共通点(2/2 ページ)

日本企業の新たな情報システムを考える上でのもう1つのキーワードとして注目されている日本版SOXと2007年問題への取り組み方には共通点が見つかる。

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日本版SOX法対策との共通点

 ここで、日本企業の情報システムの今後を考える上で、2007年問題と同様に重要なキーワードとなっている日本版SOX(サーベン・オクスリー)法について考えてみたい。実は、この日本版SOX法と2007年問題への取り組み方には共通点が見つかる。

 端的に言えば両者は、「プロセスを明確化し、手順を文書化して、人に依存するブラックボックス業務をなくす」という意味で、求められる取り組みが共通している。情報システムがどんな処理をしているのかが分からないまま、闇の中にあるとすれば、レガシーシステムをいくら新たな世代の環境に移植しても、ブラックボックス化された業務をなくすことはできないのだ。

 つまり、2007年問題は「暗黙知の形式知化」、一方、日本版SOXは「企業監査の明確化」と、それぞれの対処方法があるものの、求められる対応作業は似通っているわけだ。

 「匠の技」とは異なり、情報システムは結局はソースコードをベースにしたプログラムで構成されているため、中身を解析できないものではない。2007年問題も日本版SOX法への対応も、これまで見て見ぬふりをしていた「あやふやな業務処理」を明確化することと捉え、それを実施するターゲットが2007年だと考えるといいだろう。

 企業が既存システムを新たな環境に適応させようとした場合、業務プロセスの明確化に時間と労力を掛けることがポイントになる。

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