ロシア証券取引所でコンピュータがウイルスに感染し、取引が一時中断された。セキュリティ企業のSophosが明らかにした。
Sophosによると、2月2日にロシア証券取引所のインターネットに接続されたコンピュータ1台がウイルスに感染した。ウイルスの種類は不明だが、このコンピュータから大量のメールが送信されたせいで、通常のメールの送受信ができなくなってしまった。
これが原因で株式市場と先物市場などの取引が一時中断したが、現在では取引は再開されているという。Sophosでは「システムに不正アクセスされた恐れがある」(グレアム・クルーリー上級技術コンサルタント)と指摘しているが、専門家はデータが盗まれた事実はないと断言しているという。
「証券取引を中断させられるようなウイルスは経済的損失につながる可能性があり、公衆の面前で公的機関の信用に傷が付く恐れもある。ウイルスの脅威を深刻に考えていない企業にとっての警鐘と見るべきだ」とクルーリー氏は話している。
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