軌道に乗るか―― HPの「StorageWorks」:Interview(2/2 ページ)
Hewlett-PackardのStorageWorks部門CTO、マイク・ファインバーグ氏に、ここ最近の買収や事業拡大が、同社のストレージ戦略にどのような影響を与えるかについて話を聞いた。
「Solutions Manager」ソフトウェアツールのおかげで、EVAは市場に流通しているほかのどのミッドレンジアレイよりも管理が容易になっています。われわれはまた、キャッシュサイズを256Gバイトに倍増して、「XP12000」のパフォーマンスを改善しました。また、8ポートのCHIPペアを提供しているので、顧客は8ポートでこれを利用することも、224ポートまで拡張していくこともできるようになり、1基のXP12000アレイの初期投資費用が下がっています。他社のアレイでは、これほどのスケーラビリティーは実現できません。
――HPのシステムベンダーとしての立場は、純粋なストレージベンダーである競合社と比べて、どのような点で有利ですか。
ファインバーグ 取り引きするベンダーの数を減らそうと考える企業が、非常に多くなっています。サーバおよびストレージインフラストラクチャーを統一し、高可用性を実現して、ベンダーとの連絡を簡素化することには、他社の限られた製品の中から「最新かつ最良の装置」を選んで利用することを上回る価値があるという認識が高まっているのです。
われわれは、「Storage Essentials」を「Systems Insight Manager」と併用し、高い統合性を持つツールを用いてサーバやストレージ環境を管理しているユーザーらから非常に良いフィードバックを得ています。さらに、HPのサーバおよびストレージ全体でメトロクラスタやコンチネンタルクラスタを運用し、高可用性のメリットを享受している顧客も、HPを高く評価してくれています。
ストレージ事業に直接関与するハードCEO
――マーク・ハード氏は、HPのストレージ事業に関してどういった展望を抱いているのでしょうか。またそうした戦略は、現在どのように実施されているのですか。
ファインバーグ 先ごろのAppIQやOuterBayの買収を見ても分かるとおり、彼はHPのストレージ事業にみずからかかわって、他社に先んじて成長していくのを見届けるつもりでいます。StorageWorksは、顧客が「Adaptive Enterprise」の将来性に着目するきっかけを作り、SMB(中堅および中小企業)の顧客に手間と心配をかけないストレージを提供する重要な要素だというのが、彼の見解です。
――どうすれば「SMI-S」といった標準規格は普及するのでしょうか。依然としてストレージの互換性がユーザーを悩ませる問題となっているのはなぜですか。
ファインバーグ HPは現在、かつてないほどに密接にSNIAと協力して、SMI-S規格の普及に努めています。われわれの顧客らは、同規格を採用したHPの「Storage Essentials Storage Resource Management」ソフトウェアを利用することで得られる、具体的なメリットを早くも感じ始めています。ただ残念なことに、今日のストレージ製品は多様かつ複雑なので、われわれの取り組みは周囲が期待しているほど順調には進んでいません。
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