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Exchange開発チームがβ1テストを拡大、CTPをリリース(3/3 ページ)

Microsoftは、開発中の電子メール/スケジューラー/統合メッセージングサーバ製品「Exchange 12」の第1βのテスターグループを拡大した。

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eWEEK
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 現行のExchange製品は、システムのリストアを行いながら部分的なフェイルオーバーができる「ダイヤルトーン」データベースを備えている。

 この方式はシステムの継続性を実現するが、しばらくの間はデータにフルアクセスすることができないというデメリットがある。

 Microsoftでは、「Frontbridge」と呼ばれるホスティング方式の可用性サービスも提供している。

 また、Exchange 12では64ビット版のみを提供するという方針は、こういった高可用性ソリューションと関係があるのかとのeWEEKの質問に対して、モーマン氏は「間接的には関係がある。メモリという観点から言えば、Exchange環境に含まれるデータベースの数を増やすことができ、これは粒度の高い可用性を実現するからだ」と説明している。

 しかしオープンソース分野のライバルであるScalixの創業者で最高戦略責任者を務めるジュリー・ハンナ・フェリス氏は、Exchangeの基盤となるアーキテクチャに批判的だ。Scalixはカリフォルニア州サンマテオに本拠を構えるメッセージングインフラ企業。

 「Exchangeは信頼性とセキュリティの面で大きな問題を抱えている。Exchange 12でも、その根本原因に対処していない」とフェリス氏は指摘する。

 「Jetデータベースを基盤とするExchangeのメッセージストアは、データが壊れやすく、維持管理するのが難しい」と同氏は言う。

 「これはずっと以前から知られていた問題だが、Exchangeのメッセージストアを変更する計画は繰り返し延期されてきた」(同氏)

 その一方で、Exchangeのアップグレードはこれまで、ユーザーの電子メール環境のアーキテクチャの頻繁な変更を強いてきたという。

 「例えば、Exchange 12では64ビットのハードウェアが要求されるが、これはユーザーがExchange 12を利用するには、またハードウェアをアップグレードしなければならないことを意味する」と同氏は指摘する。

 しかしモーマン氏によると、ユーザーのディスクシステムへの影響を少なくできること、そしてディスクネットワークの資本コストの削減は、64ビットのハードウェアを新たに追加するのに伴うコストを補って余りあるという。

 また、MicrosoftではSQL Serverをベースとした一元的ストアを実現するメリットを認めており、Exchange 12でもそれを検討したが、基盤となるJetデータベースに施された改善は、高可用性およびExchangeシステムへのインタフェースの標準化というメリットをもたらすとしている。

 「これらの分野でユーザーが望んでいた改善を行った。Jetデータベースはメッセージングおよび電子メール用に高度にチューニングされ、これに対するフィードバックを、システムの変更に取り組んできたSQL Serverチームに伝えた。 われわれは今後も引き続き、一元的ストアを検討するつもりだ」(モーマン氏)

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