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米ニューエコノミーを境に変化した日本の「中堅・中小企業」強い中堅企業のIT化シナリオ(2/3 ページ)

かつて中堅・中小企業は弱者と見られてきた。旧中小企業基本法を見ても明らかだ。だが、米国におけるニューエコノミーの台頭によりそのイメージは劇的に転換した。

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ニューエコノミーを支えたハイテク企業

 しかし、ベンチャーキャピタルの後押しはあったにしても、米国の驚異的な経済発展を支えたのはIT分野のハイテク企業、情報通信企業であった。今回の「強い中堅企業のIT化シナリオ」という企画の主旨を逆説的にとらえれば、ITによって強い中堅・中小企業が誕生し、それが経済全体を牽引したということができる。

 つまり米国においては、ITが経済そのものを拡大、発展させ、同時に小さな企業が強大な力を身に付け、さらにはリーディングインダストリーを形成する原動力になったのである。オールドエコノミーのIT化シナリオについてはこのシリーズの後半に触れることにするが、ここでは、ベンチャーがITによって成長し、米国にニューエコノミーを生み出したというストーリーが浮かび上がってくることを認識しておきたい。

 この過程において、建設、鉄鋼、造船、不動産などのいわゆる構造不況業種、つまりオールドエコノミーとニューエコノミーの勢力図が大きく変化したことは否めない。だが、マクロ的に見ればITベンチャーが米国経済全体に大きな利益をもたらしたことは間違いない。

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