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15年ぶりのチャンスを生かせ強い中堅企業のIT化シナリオ(3/3 ページ)

中堅・中小企業を取り巻く環境が好転している。日本のものづくりを支えてきた工作機械業界は2005年12月には単月ベースで過去最高の受注額を記録。バブル期の以来の長期低迷を脱した。今こそ、IT化のチャンスである。

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成功への王道は業務アプリケーション

 IT投資およびIT化の手法については、もちろん一概に語れない部分が多い。中堅・中小企業において、これまで以上の積極的なIT投資が求められるという指摘はできても、その具体的手法は個々の企業によって千差万別。軽々に指摘することはできない。

 しかし、1つだけ言えることがある。それは、中堅・中小企業といえども、できるだけ業界標準に対応すべきだということである。特にバックオフィスの定型的な業務処理については、中堅・中小であっても業界標準、世界標準に対応すべきである。そうなると、いわゆる業務パッケージの導入が前提になる。

 なぜか。標準的な業務アプリケーションには、勝ち組企業のノウハウが込められているからという理由が1つ。最高のケーススタディは、標準的な業務アプリケーションであるERPの中に凝縮されている。

 日本のバブル崩壊までの軌跡と、それ以降のアメリカ経済の隆盛を対比したとき、そこには手作り文化とパッケージ文化の違いがあると指摘することができる。日本企業はどうしてもアプリケーションを自作したがる傾向があるが、IT専門家を社内に持ちづらい中堅・中小企業がやるのは自殺行為といわざるを得ない。導入コストがかさみ、導入期間も長期化してしまう。

 IT化の前提になるのは、パッケージの導入である。極論すれば、今こそパッケージの仕様に自らの業務フローを合わせる努力をすべきということだ。

 結局は何の変哲もない結論ではあるが、中堅・中小企業に置いてもビジネスプロセスの再構築(BPR)を徹底し、標準的なパッケージを導入するという姿勢が必要なのではないだろうか。それが、勝ち組への王道なのである。

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